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肥料の輸出を禁止しているロシアが「友好国への」肥料輸出を再開。同時に、ロシアの経済連合以外への農作物、砂糖の輸出が禁止に

投稿日:2022年3月11日 更新日:




 

ロシア政府が、「肥料の輸出の禁止」をおこなっていることは以下の記事などで取りあげさせていただいています。

[記事] 肥料の原料「硝酸アンモニウム」の世界最大の輸出国であるロシアが、輸出を停止
 地球の記録 2022年2月28日

 

そのロシアのプーチン大統領が、「友好国」に対しての肥料輸出の再開を検討していると、ロシアの報道機関インターファクス通信が伝えていました。

世界の肥料市場が悪化している状況で、ロシアは障壁なしで肥料を輸出する準備ができているとプーチン大統領は述べた
Situation on global fertilizer market worsening, Russia ready to export in absence of barriers - Putin

 

この「友好国」というのは、「友好国ではない国以外」ということになりますが、非友好国は、現在のロシアに制裁を課している国ということになります。

非友好国は以下です。

 

対ロシア制裁に加わっている国のリスト

・アメリカ
・欧州連合
・スイス
・イギリス
・カナダ
・チェコ共和国
・オーストラリア
・ニュージーランド
・日本
・韓国
・台湾

 

要するに、世界全体から見れば、ごく一部の国々ですが、これら非友好国「以外」には、ロシアの肥料輸出は、順次再開されることになっていく見込みのようです。

非友好国については、以下の記事にあります。

アメリカの異常な孤立を見て思う、日本を含めた「対ロシア制裁国」の劇的な人口減少の原因は、戦争よりも凍死や餓死によるものになっていくのではという懸念
In Deep 2022年3月10日

 

ですので、世界の大部分の国では、肥料不足への過度な懸念は後退する可能性があります。

いっぽうで、欧米や日本、韓国、台湾、オーストラリアなどでは引き続き肥料の不足や高値は継続することになりそうで、この春からの作付けへの懸念が出てくるかもしれません。

多くの農場経営者たちはそれ以前から大変な状態だったところに、肥料価格が過去最高となっているのですから、厳しいと思います。

 

現在、ほとんどの国で、肥料価格は過去最高をはるかに上回る価格で推移していまして、ほとんどの国で農業経営はすでに圧迫されていると考えられています。

以下の報道はアメリカの事例ですが、

> 肥料はトウモロコシの農家の運営コストの平均36%、小麦の35%を占めている

とあり、肥料価格は農業経営のコストの大きな割合を占めているようで、これが2倍、3倍となっている現状はかなり厳しいものだと思われます。

(報道) 肥料価格が2022年の植林シーズンの直前に急上昇

 

そういうこともあり、ロシア政府は「人道的な観点から」と述べていますが、友好国への肥料輸出の禁止を解除したようです。

しかし「非友好国」への肥料輸出禁止の解除は、少なくともウクライナの戦争が終わるまではなさそうですし、永久にないかもしれません。

 

また、プーチン大統領は、経済的制裁に対しての報復として、「ユーラシア経済連合以外の国への農産品の輸出禁止」を検討していると報じられています。

ユーラシア経済連合というのは、Wikipedia によれば、ロシア、ベラルーシ、カザフスタン、アルメニア、キルギスの 5カ国ですが、非友好国には食糧品の輸出そのものを禁止することになるようです。

米ゼロヘッジの関連した記事をご紹介します。


ロシアは「友好的でない」国への肥料の輸出を禁止する

Russia To Ban Fertilizer Exports To 'Not Friendly' Countries
zerohedge.com 2022/03/11

ウクライナに対するロシアの戦争が食糧価格を押し上げ続けている中、米国と欧州諸国がロシアへの経済戦争を実施している間にロシアの反撃が起きている。

3月10日、ロシア産業貿易大臣のデニス・マントゥロフは、ロシアが肥料の輸出を完全に停止することを決定したと述べた。

これは、世界の食糧価格が記録的な高値にあり、ヨーロッパの肥料メーカーが肥料生産に困難を伴っている中で、世界の食料インフレリスクを高めているときに発表された。

プーチン大統領は、肥料の輸出禁止は、ロシア国内の安定した食料価格を確保するための動きであると述べた。これは、各国が食料価格の高騰に取り組んでいるため、保護貿易主義が世界中で高まっていることを示すもう 1つの兆候だ。

プーチン大統領は、肥料市場が悪化しており、食料がはるかに高価になっていると述べている。

一方でプーチン大統領は、ロシアは、肥料に関して「友好国」と協定を結んでいると付け加えた。

さらに悪いことに、 ロシアのインターファクス通信は、モスクワがユーラシア経済連合以外の国への特定の農産物の輸出を禁止するための報復的経済措置を検討していると報告した。

インターファクス通信は、ロシア政府は、ユーラシア経済連合を超えた穀物や砂糖の輸出を禁止する可能性があると述べた。

これらの結果として、多くの国々への食糧供給が減少し、 食糧コストが高騰する可能性がある。ここにヨーロッパへの肥料輸出禁止を加えると、おそらく西側は大きな食糧危機に向かっていると言わざるを得ない。

西側の制裁がロシアを麻痺させるかどうかの判断は今はまだできないが、起こっているように見えるのは、西と東の間の大国間の闘争が激化するにつれて、世界経済がこれまで以上に崩壊しているということだけだ。

事態は少し制御不能になりつつある。







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