戦争の時代 異常な現象

中国共産党が「聖書の内容を完全に書き換える」10年プロジェクトに着手。そこでは、イエス・キリストが殺人者の設定に

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foxnews.com




聖書やコーランをすべて「中国共産党バージョン」に書き換え

アメリカの FOX ニュースが、

「中国共産党が聖書を書き換えている」

というタイトルの報道をおこなっていました。

これは、「宗教の中国化」を進めるために、聖書やコーランなど、中国で(一応)認められている宗教の聖典の内容を、

「 10年かけて書き換えるプロジェクト」

というものについての報道でした。

もうプロジェクトは進んでいるようで、2020年に中国の大学の教科書にその一部が示されていたとのことで、ご紹介する FOX ニュースの記事では、『ヨハネによる福音書』の以下の部分が取り上げられていました。

ヨハネによる福音書/ 08章 07節
彼らが問い続けるので、イエスは身を起して彼らに言われた、「あなたがたの中で罪のない者が、まずこの女に石を投げつけるがよい」。

ヨハネによる福音書/ 08章 10節
そこでイエスは身を起して女に言われた、「女よ、みんなはどこにいるか。あなたを罰する者はなかったのか」。

ヨハネによる福音書/ 08章 11節
女は言った、「主よ、だれもございません」。イエスは言われた、「わたしもあなたを罰しない。お帰りなさい。今後はもう罪を犯さないように」。〕

このように、罪をおかした女性を赦すというような光景でしたが、大学の教科書に掲載されていた「中国版聖書」では、

「ここで、イエスが、この女性を石で打ち殺す」

という記述になっているのだそうです。

誰かに怒られそうな作業をやっているようですが、しかし、たとえば、バチカン(ローマ法王庁)は「何も言わない」のだそう。

 

中国の宗教への弾圧はずっと続いていまして、以下のような記事で書いたことがあります。

(記事)「聖書が集めて焼かれ、7000以上の十字架が破壊され…」 : 中国政府によるキリスト教への弾圧が極大化する中で「終末の日のクリスチャンへの迫害が始まった」と語る西洋の信徒たち
 In Deep 2018年9月18日

(記事)パンデミックと宗教戦争: 新型コロナウイルス禍の中国で「宗教の完全な禁止」に関する法律が施行される…
 In Deep 2020年2月15日

 

基本的に、

「習近平主席が神であり、中国共産党が神の共同体」

という思想以外は認めないという政策を続けているようです。

北朝鮮でも、最近制定された新たな「反反動思想法」というものの中に、

「キリスト教徒であること、および聖書を所持することは重大な犯罪であり、厳しく処罰される」

と書かれてあるそうで、実際、聖書を所持していたというだけで、「 2歳児を含む家族全員が収容所での終身刑を宣告された」という事例が報じられています。

 

私は宗教を持たない人間ですが、「宗教を持つ自由」というものも自由のひとつだと思っています。

しかし、実際は、これからの世界は、世界全体で宗教が攻撃されていく時代となると予想しています。

ここから FOX ニュースの記事です。





中国共産党は聖書を書き換えている

The Chinese Communist Party is rewriting the Bible
FOX NEWS 2023/07/17

習主席による福音書では、イエスは罪を許す代わりに殺人者になるという。

宗教の「中国化」推進の一環として、中国共産党は、聖書やその他の宗教文書を書き換える 10年間のプロジェクトに着手した

ヨハネによる福音書では、イエスが姦淫の罪で捕らえられた女性を告発する人々に向かって、「あなたたちの中で罪のない者が最初に石を投げなさい」と言ったことが有名だ。

懲らしめられた告発者たちはそっと立ち去り、イエスはその女性にこう言った。「みんなはどこにいるのか。あなたを罰する者はなかったのか」。「主よ、だれもございません」

イエスは言われた、「『わたしもあなたを罰しない。お帰りなさい。今後はもう罪を犯さないように』」と。

しかし、中国共産党の社会主義的特徴を持つ聖書がどのようなものであるかを示す可能性のあるプレビューが、2020年に中国の大学の教科書に掲載された。

中国共産党により書き直されたヨハネによる福音書からの抜粋では、このような慈悲ではなく、「イエス自身が姦通した女性を石打ちで殺す」という形で終わっている

河南省全域では、地元の中国共産党当局者がプロテスタント教会に対し、十戒を習近平の言葉に置き換えるよう強制している

「汝、わたしの前に他の神はあってはならない」は、「西洋イデオロギーの浸透を断固として警戒せよ」といった命令文になった

聖書、コーラン、その他の聖典を書き換える 10年にわたるプロジェクトはすべて、信者を神ではなく党に奉仕させるという習近平主席の探求の一環だ。

第19回党大会で習主席は「われわれは…中国の宗教の中国化を主張し、宗教と社会主義が共存するよう積極的に指導する」と宣言した。

習近平と中国共産党が、中国で神の役割を果たしている限り、この傾向は続くだろう。

世界最大のキリスト教会衆の指導者であるバチカンがこれに激怒すると予想するかもしれない。しかし残念ながら、それは間違いだ。2018年の秘密交渉でバチカンは、即時廃止された一部のカトリック信徒に対する「安全」という漠然とした安心と引き換えに、中国共産党が中国のカトリック司教を選出することを認めることに同意した。

中国共産党は、チベット仏教の神聖な伝統である次期ダライ・ラマを選出する権限を望んでいる。

チベット仏教徒は中国共産党の強制に立ち向かおうとしているが、中国政府は、強大なカトリック教会の指導者であるフランシスコ法王ですら、教会の指導者に対する彼らの権威を認めていると反論している。

宗教の力は中国共産党にとって魅力的だ。世界の宗教を屈服させること以上に党の優位性を証明するものはないだろう。

中国の憲法では、国民は「宗教的信仰の自由を享受する」と規定されているが、もちろん、中国共産党の「自由」の定義は、いわゆる抑圧に非常によく似ている。

統一戦線工作部が中国の宗教問題を管理しているのは、宗教が党の目標を推進するために強制され、利用され、腐敗させられる道具であり、一度利用されると人々の心を支配するからだ。

中国で公式に認められている信仰は 5つだけだ。あまり確立されていない信仰はさらに激しい迫害に直面している。中国国外の多くの人にとって、法輪功は依然として馴染みのない精神的実践であるが、だからといって中国共産党の手による彼らの苦しみが現実味を失うわけではない。

アメリカ国務省は、時には中国の「労働による再教育」収容所(現代の強制収容所)の人口の半分が法輪功信者だったと推定している。数千人が拷問で死亡し、法輪功囚人からの要求に応じた臓器摘出が、広く報告されている。

しかし、宗教に対する中国共産党の残忍な態度が見られるのはチベットと新疆だ。中国全土で他の信仰が迫害されている一方で、国の極西に住む仏教徒とイスラム教徒たちは、ごく単純に言えば、信仰の絶滅、場合によっては人口の絶滅の試みに直面している

中国共産党は新疆で何よりも犯罪である大量虐殺を行っているが、ローマ法王フランシスコのような世界の宗教指導者たちの一部は、ほとんど反対の言葉を述べていない

ウイグル族の詩人、タヒル・ハムット・イズギル氏は、米アトランティック紙で、中国政府が「現地のウイグル人全員に、宗教書、祈祷用敷物、数珠、衣類など、宗教的な品物をすべて引き渡すよう要求しました。中には手放したくない人もいました」と述べた。

「彼らはコーランを守っていましたが、隣人や親戚さえも互いに裏切ったため、コーランを守っていた人たちはすぐに見つかり、拘束され、厳しく処罰されました」

中国共産党はまた、中国西部と北部全域で、イスラム教徒と仏教の信仰と、チベット人、ウイグル人、キルギス人、南モンゴル人、その他の民族宗教的少数派のアイデンティティを標的として、ゆっくりとした文化的虐殺を行っている。

仏像がブルドーザーで破壊されている。

修道院が破壊されている。

モスクもまた破壊されている。

子どもたちは強制的に家族から引き離され、植民地時代の寄宿学校に押し込められるが、そこでは宗教や母国語が禁止されることがよくある。

しかし、激しい迫害の下でも、中国全土で信仰は根強く、信者の数は増加している。議会での仕事の中で、私は宗教弾圧に関する信じられない話の数々をこれまで聞いてきた。しかし、私はまた、地下教会、勇敢な聖職者たち、初代教会の聖人たちと同じくらい勇敢な忠実な信者たちの話にも耳を傾けてきた。

毛主席は宗教を「毒」と呼んだが、私は、中国共産党による血塗られた宗教迫害の記録は、実際には、人間の精神に対するより高いものを目指す私たちの能力そのものに対する、現在進行中の戦争の中での戦いだと確信するようになった。

中国共産党は自分たちの権威よりも高いものがないことを望んでおり、マルクス・レーニン主義体制以外のものへの愛を悪質な嫉妬の目で見ている。

英ガーディアン紙とのインタビューで、中国のある教会の牧師は「この戦争で、新疆、上海、北京、成都で、支配者たちは決して投獄することのできない敵、つまり人間の魂を選びました」と述べた。

牧師は最後に、「(中国の支配者たちは)負ける運命にある」という、私たちが実現しなければならない評価で言葉を締めくくった。







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