凍結したサンタカタリーナ州の木々 2016年6月15日
少し前の記事、
・ブラジルに歴史的な寒波が到来 : 南部サンタカタリーナ州では異例のマイナス20℃に
2016/06/10
で、ブラジルが異例の寒波の渦中にあることをご紹介しましたが、その寒波は続いている上に、範囲も拡大しているようで、サンパウロでは5名が寒さで死亡したことが報じられています。
また、前回の記事でご紹介したサンタカタリーナ州も相変わらず極限の寒さが続いていて、各地で軒並み氷点下の気温の中、「滝が凍る」というようなことになっています。
氷点下の中で凍結したブラジル・ウルペマの滝
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今の南米は、ブラジルだけではなく、全体として気温が低くなっているところが多く、下の気温分布図は 10日ほど前のものですが、ブラジル南部と、その南にある国や地域は、軒並み大変に低い気温となっています。
2016年6月10日の南米の日中の気温
上の図は、
・現在の地球の気温の極端さを象徴する「現世紀ブラジル」からオリンピックを契機に世界へと伝わるかもしれないいくつかのこと
In Deep 2016/06/14
という記事でも少し解説させていただいています。
ここ数日のブラジルの寒波に関しては、ブラジル緊急管理センターによれば、サンパウロで 6月16日に観測史上の最低記録を更新し、3℃というサンパウロでは記録されたことのない低温となりました。
その中で、少なくとも5人の路上生活者の人たちが亡くなったとのことです。
サンパウロの6月の平年の気温は、下のようになっていますので、 3℃というのは、相当低いものであることがわかります。
このサンパウロは、オリンピックのおこなわれるリオデジャネイロとも近い位置にあります。
サンパウロとリオデジャネイロの位置
・Google Map
リオデジャネイロは、サンパウロよりは平年の気温が高いですが、南米が本格的な寒さを迎えるのはこれからですので、「オリンピックは寒さの中で」という可能性も少し現実味を帯びてきました。
気温は今、世界中で確かに一種の異常を見せていまして、今後、どのような気温になるのかも予測できないものがあります。