最近は異常な気象というのは、世界どこでも起きることですが、この夏、日本を含めて、暑いところは異様に暑くなっていますし、あるいは、ブラジルなどは地域により「マイナス 8.8℃」などという驚異的な寒さを記録していることが報じられていたり、ロシアでは、極東などで観測史上で最も低い気温を記録したことが伝えられていたりと、「夏の異様な寒さ」に見舞われている地域も多いです。
さらに、今現在「グリーンランドで起きていること」は、驚くべきものであります。
極地やグリーンランドの氷床や海氷量を観測しているデンマーク気象研究所(DMI)のデータが、
「この 8月に入ってから、急激にグリーンランドの氷の量が増加している」
ことを示しているのです。
しかも、その氷の量は「8月としては観測史上最大」なのです。
以下がそのグラフです。
グリーンランドの雪と氷の量の推移
・DMI
グリーンランドも北半球ですから、今は夏なのですけれど、「真夏に突然、雪と氷の量が増加する」というのは、やや理解に難しいところがあります。
デンマーク気象研究所のマップを見てみますと、デンマークの、おおむね南部などで激しい氷の量となっているようです。
以下はそのマップで、青が濃いほど雪と氷の量が多いことを示します。
8月12日のグリーンランドの雪と氷の観測状況
・DMI
何らかの気象の関係で、一部の地域で「夏に」急速に雪と氷が突然増加したということのようです。
なお、グリーンランドというのは、面積が日本列島の6倍ほどある大きな島でありますので、この急激な増加の「絶対量」はかなりのものになると思われますが、データでは観測された雪と氷の量は「 4ギガトン」ということで、まあ、把握しにくいですが、相当な量のようです。
このようなことが起きている理由は説明されていないですし、今後もこのよう短期間での急激な雪と氷が続くかどうかはわからないですが、異常な気象があちこちで起きているのだなと改めて思います。