2020年11月6日 英スコットランドで撮影されたムーンコロナ(光冠)
・Christopher J Cogan
イギリスは 11月はじめからロックダウン、すなわ全土封鎖が多くの地域で行われており、基本的に人々は屋外への無用な外出は禁止されています。
再度のロックダウンがヨーロッパ中に拡大していることは、以下の記事でもふれています。
ヨーロッパ各地が二度目の完全ロックダウンに戻る中、英政府発表の内容に見る「確実に進行しているディストピアの中で生きなければならないこれからの人類」
In Deep 2020年11月7日
スコットランドに関しては、報道を見ますと、最高警戒レベルの「レベル4」に指定されている地域はなく、多くがその下のレベル3であり、比較的穏やかな規制となっているようです。
とはいえ、レベル3でも、BBCによれば、以下のような規制だそうで、それなりに厳しいようです。
・基本的に自身の暮らす自治体から外に出てはいけない
・屋内の公共の場所すべてでマスク着用の義務
・学校でも生徒はマスク着用が義務
・パブやレストランでのアルコール販売は許可されない
・パブやレストランは午後6時に営業を終了しなければならない
このようなスコットランドで、11月6日に珍しい「月の暈(ハロ)」が撮影されていました。
月に光の暈がかかること自体は珍しくないですが、それが明確な虹色を描いているだけではなく、「何重にも外に広がっている」光景でした。
冒頭の写真がその光景ですが、拡大すると以下のような現象です。
月の暈は、英語では「ムーンコロナ」と呼ばれてもいますが、ここまでの色彩の現象を見たのは、おそらく初めてです。
撮影したのは、クリストファー・コーガンさんという写真家で、撮影されたのは「ロガート」という場所です。
この日に、他のムーンコロナも撮影して、スペースウェザーに投稿しています。
11月6日 英スコットランドで撮影されたムーンコロナ
・Christopher J Cogan
クリストファー・コーガンさんによれば、この日のロガートの上空の気温は著しく低く、空中には全体的に凍った霧が漂っていたそうで、そのために、このような月の光の状態が出現したようです。
それでも、大気中の霧が著しく低い状況は、冬になれば、世界のどこにでも出現しますが、このような強力な光の光景が出現することはないことですので、さまざまな自然の条件が一致した時にだけこのような現象が生まれるのだと思われます。
コロナでロックダウン中の地域に鮮やかなムーンコロナが出るというのも、何だか皮肉な話に聞こえないでもないような。