パンデミック 大量死 異常な現象

英国の生物兵器研究所以外の何ものでもない施設で、「まだ発生していない感染症である疾病X」のパンデミック対応ワクチンが開発されていると発表される

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1964年、炭疽菌ワクチンを開発中の英ポートンダウン微生物研究施設。 theguardian.com




ポートンダウンとは

英国の複数のメディアが、英ポートンダウン研究施設で、「謎の《疾病X》のワクチン開発が進められている」と報じていました。

ロシアの RT が、それらの英国の報道を伝えていたのですが、RT の記事のほうが、わかりやすかったですので、そちらをご紹介します。 RT が引用した英スカイニュースの報道はこちらにあります。

読みますと、いろいろとあれなんですが、「次のパンデミックに対応するワクチンを開発している」としながら、「具体的な疾患はまだわからない」というような記述もあり、何が何やらですが、研究を進めているとされる英ポートンダウン研究施設というのは、「世界最大の機密施設」で、あとでもふれますが、公式には以下のような施設です。

ポートンダウン - Wikipedia

ポートンダウンは英国のサイエンスパークであり,ウィルトシャー州ソールズベリーの近くのポートン村の北東にある7,000エーカー(28平方キロメートル)の面積を持つ施設である。

英国の政府機関の2つの施設があり,その一つは英国国防省の国防科学技術研究所の施設であり、100年以上前から英国で最も秘密主義的であるとして議論の余地のある軍事研究施設の1つとして知られている。

ポートンダウン

このような世界最大の機密研究所である場所で、「パンデミック用ワクチンを開発している」というのも何だか云々ですが、このポートンダウンのことは、後で追記させていただくとして、まず、RT の記事をご紹介します。

太字はこちらで施しています。





英国の科学者たちが謎の「疾病X」のワクチンの準備を進めている

UK scientists preparing vaccines for mystery ‘Disease X’
RT 2023/08/07

この病気はまだ存在していないが、人体での治験がすでに始まっていると英スカイニュースが報じた

英国の科学者たちは、すでに将来の「疾病X (Disease X)」パンデミックに備えたワクチンを開発していると英スカイニュースが 8月7日に報じた。

研究者たちは、新型コロナウイルス感染症の後、鳥インフルエンザ、サル痘、ハンタウイルスなどの致死性の動物由来の病原体が進化して人間に感染する可能性があると考えている。

この研究は、英国保健安全保障庁(UKHSA)によって、ウィルトシャー州にある高セキュリティのポートンダウン研究所複合施設で実施されている。

ポートンダウンのワクチン開発評価センターは、コロナウイルスのパンデミック以来拡張されており、現在 200人の科学者たちが、まだ人間には感染していない動物ウイルスのワクチンを開発している

英国保健安全保障庁の首席教授デイム・ジェニー・ハリーズ氏は、スカイニュースに以下のように述べた。

「私たちがここでやろうとしていることは、新たな疾病X、新たな病原体が発生した場合に備えて、できる限り事前にその作業を行っていることを確認することです」

「パンデミックを防ぐことができれば幸いです。しかし、それができず、対応しなければならない場合には、それを解決するためのワクチンと治療法の開発をすでに開始しています」

ポートンダウンのチームはすでにクリミア・コンゴ出血熱に対するワクチンを開発している。クリミア・コンゴ出血熱はマダニによって広がり、感染者の 30%が死亡する病気だ。

初期段階の臨床試験が開始され、近い将来 24人のボランティアがワクチンをテストする予定であるとスカイニュースは報じた。

研究されている他の病原体には、鳥インフルエンザ、サル痘、齧歯動物によって広がるウイルスのひとつであるハンタウイルスなどがある。

スカイニュースは、科学者たちがこれらの病原体について、いわゆる「機能獲得」研究を行っていたかどうかについては明らかにしなかった

機能獲得研究には、ウイルスを兵器化したりワクチンを開発したりするためにウイルスを改変して人間に感染しやすくすることが含まれる

米国は、中国の武漢ウイルス研究所におけるコウモリ媒介コロナウイルスの機能獲得研究に資金を提供したが、これが新型コロナウイルス感染症パンデミックの原因であると多くの人たちが確信している。しかし、新型コロナウイルスが実験室から漏洩したという理論は決定的には証明されていない。

過去 2年間で新型コロナウイルス感染症のパンデミックは後退したが、西側諸国政府が整備した疾病対策とワクチン研究のインフラは拡大した。

米国では先月、ホワイトハウスが常設のパンデミック対応機関の創設を発表した。英国保健安全保障庁と同様、この機関もまだ人間を脅かしていない動物由来の病気に対する「次世代の医療対策」を開発する任務を負っている。


 

ここまでです。

まだ人間を脅かしていない動物由来の病気に対する医療対策」というような言葉が出てきますが、こんなような「まだ存在していない病気に対する予防医学」という響きは、まさに、「予防医学は何でもあり」になったことを示しているのかもしれません。

ちなみに、この「疾病Xのワクチン」を研究開発している英ポートンダウンは、猛毒の神経剤である VXガスを開発した研究所で (1915年)、それに対応するガスマスクを設計したのも、このポートンダウン研究所だったそうです。

(イメージ)

express.co.uk

さらに、日本の著名なウイルス学者である山内一也さんの「人獣共通感染症 - 疫病戦争」というページには以下のような記述があります。

「人獣共通感染症 - 疫病戦争」より

マールブルグウイルスではナイジェリアの病院で医師が患者から感染したことがあり、そこから有名なムソキ株(医師の名前)が分離されています。

しかしマールブルグウイルスによる実験中の感染はこれまでありませんでした。エボラウイルスでは英国ポートンダウンの陸軍微生物研究所でモルモット接種実験の際に起きたことがあります jsvetsci.jp

あるいは、以下のような部分もあります。

「人獣共通感染症 - 疫病戦争」より

第2部は実際に生物兵器が用いられた事実の紹介です。舞台は1970年代終わりの南アフリカ独立運動時代です。南ローデシアでは1979年に原因不明の炭疸の発生があり、1万人が発病し82名が死亡しました。

これはその地方の家畜に存在していた菌ではなく、英国ポートンダウンの陸軍微生物研究所で保管していた菌でした。これを当時の南ローデシアの生物兵器プロジェクトチームが現地人の独立戦争に対して用いたものと推定されています。

炭疸菌の芽胞は死滅しません。20年後の現在でも、この地域で象、サイ、キリンなどが死亡しています。50年後でもなくならないし、また除去する方法もありません。 jsvetsci.jp

このように、ポートンダウンには、ウイルス漏洩の歴史あり、生物兵器を実際にヒトの集団に向けて使用した可能性の歴史ありで、なかなかの多彩ぶりがわかる話です。

そして、当然ながら、同じような生物兵器の開発が、多くの国でおこなわれていることも事実であり、それが「過失」か「故意に」かのどちらかのような形で世に出てくることもあるのかもしれません。

最近までパンデミックと呼ばれていた感染症と同じように。

 

なお、先ほどの記事に出てきた英国保健安全保障庁の首席教授は、以下のように述べてました。

> 同庁は、新たな病原体がパンデミックの可能性があると認識されてから100日以内にワクチンを開発するという世界的な取り組みの一環として活動している。

>「通常なら(ワクチン開発には)5年から10年かかるが、新型コロナウイルスの場合は約360日だった。それを100日以内にする」
news.sky.com/

どんどんスピードアップしていくようです。

100日だと、まともな試験とかをしている時間はなさそうですね。

ともかく、さまざまな準備が進められていることが今回の英国の報道でわかります。







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