ポリソルベート80が最大の問題
最近、日本でも、子宮頸がんワクチンについての推奨報道が多く、最近では男子にも接種を奨めているようなのですが、その予防効果はともかくとして、以下の 2点が大変懸念されるものでもあります。
・ポリソルベート80 (脂質ナノ粒子)の影響
・アルミニウム (添加物)の影響
これについては、最近の以下の記事で取り上げたことがあります。
アルミニウムとポリソルベート80の饗宴。作用と影響
In Deep 2023年3月6日
ポリソルベート80に関しては、以下のようなことがわかっています。
以下は、2014年の論文からの抜粋です。9年前の論文ですが、ポリソルベート80そのものは当時とまったく同じものです。
(論文より)
> ポリソルベート80を新生児ラットに注射すると注射したジエチルスチルベストロールと同様の、卵巣損傷を引き起こした。ラットの卵巣への影響は、10倍の範囲で試験したすべての用量で発生した。 PMC
「ヒトパピローマウイルスワクチン (子宮頸がんワクチン)接種後の青年期の早期卵巣機能不全」というタイトルの論文です。若い女性の「卵巣機能不全」というものが現実として起きているからこのような論文があります。卵巣機能不全になりますと、基本的には、一生、妊娠することはできません。
アルミニウムに関しては、米エポックタイムズが、すべての論文のリンクを示して、以下のように結論付けています。
(2023年3月2日のエポックタイムズより)
> アルミニウムは、地球の地殻で 3番目に豊富な金属であり、植物、土壌、水、空気、食物連鎖、医薬品など、環境に広く存在します。一方、アルミニウムは強力な毒素であり、 神経系、呼吸器系、筋骨格系、消化器系、腎臓系、肝臓系を含むがこれらに限定されない複数の人体システムに深刻な害を及ぼす可能性があります。(論文)。
>
> アルミニウムの主な標的器官は「脳」です (論文)。アルミニウムは血液脳関門を通過することができます (論文)。
お子様に接種させるのは、親御さんの判断次第ですが、こういうようなことが現実として研究でわかっているということをご承知で、それをお子さんにも伝えた上で接種されるといいと思われます。
ポリソルベート80による影響は、多くの場合で「不可逆的」なものになり得ます。
最近、これも新しい研究ではないですが、2016年の論文を知りましたので、その「概要」部分をご紹介させていただきます。
これは「食品に添加されたポリソルベート80の影響」を、マウスで確かめた研究です。ポリソルベート80は通過性が非常に強いものですので、食品とした摂取した場合と、ワクチン接種などで体内に入った場合と、作用は変わらないと思われます。
なお、この論文の中に「腸上皮の粘液の厚さの減少と、腸透過性の増加を示しました」という部分があるのですが、これって、腸の粘膜から異物(菌・ウイルス・たんぱく質など)が血中に漏れだす状態にある、いわゆる「リーキーガット」と呼ばれる腸の状態と関係しそうな変化ではないかと思いましたが、どうなんですかね。
リーキーガット(Leaky Gut, 腸管壁侵漏)
腸は栄養素を効率的に吸収する一方で、腸内細菌などが体内へ入ることを防ぐために、腸管上皮細胞によるバリア機能を有しています。
リーキーガット(Leaky Gut)とは、このバリア機能が低下して腸壁の透過性が上昇することで、本来、腸を透過しない未消化物や老廃物、微生物成分などが生体内に漏れ出す状態のことをいいます。さらに、これらの物質が血流に入ることで体のさまざまな部位に運ばれ、炎症を引き起こすことで自己免疫疾患やアレルギー、感染症など多くの疾病の発症や憎悪に関わると考えられています。
ここから論文です。
食品添加物としてのポリソルベート80は、マウスの腸内細菌叢に影響を与え、腸の炎症、肥満、肝機能障害を促進する
Food Additive P-80 Impacts Mouse Gut Microbiota Promoting Intestinal Inflammation, Obesity and Liver Dysfunction
PubMed 2016/06/01
概要
肥満の有病率の増加は、最も重要な世界の公衆衛生問題の 1つとして浮上しています。過去数十年にわたる食物摂取の質と量の変化の結果としてのヒトマイクロバイオーム (腸内細菌叢)の変化が、肥満とメタボリックシンドロームの発症に関係していることがわかり始めています。
当文書は、ポリソルベート80 を胃管栄養法でマウスに投与した研究の結果を述べています。
研究者たちは、生物発光イメージングを使用して肝臓を非侵襲的に監視しました。肝機能障害については、肝臓の酵素と PAS染色、電子顕微鏡肝臓ミトコンドリアを測定しました。
腸の炎症を評価するために、ELISA法 および定量 PCR によって糞便 中リポカリン2 (※ 腸炎症の指標)、LPS (※ 糞便中の内毒素)、炎症誘発性酵素ミエロペルオキシダーゼ、およびフラジェリン (※ 細菌の鞭毛を構成するタンパク質)を測定しました。
(※) ELISA法とは、「試料溶液中に含まれる目的の抗原を、捕捉するとともに、検出・定量する方法」だそうです。
共焦点顕微鏡を使用し、上皮近くのクローゼット細菌を検出し、微生物叢の組成には 16S rRNA解析 (※ DNAの解析の手法)が使用されました。
コントロールマウスと比較して、乳化剤のポリソルベート80を投与されたマウスは、耐糖能障害、高インスリン血症、肝酵素の変化、ミトコンドリアの大型化、胆嚢サイズの増加を示しました。
さらに、実験群のマウスは、より高いレベルの糞便中胆汁酸、Muc2 RNA 発現の減少、腸上皮の粘液の厚さの減少、腸透過性の増加を示しました。
ポリソルベート80を投与されたマウスの腸内細菌は、粘液の奥深く、腸上皮に近いところに見られ、生物活性のある LPS (内毒素)、フラジェリン、および LCN (腸炎症の指標)の発現レベルが上昇していました。
この研究の結果は、ポリソルベート80 などの乳化剤が、肥満に関連する腸の炎症、肝機能障害の進行、および腸内細菌叢の変化に寄与している可能性があるという証拠を裏付けるものです。