「グリーンディール政策によって殺された20歳の農民」と書かれた棺を燃やす抗議者たち
aljazeera.com
エスカレートし続ける抗議活動
ヨーロッパの各地で続けられている「農家による抗議活動」ですが、日々エスカレートしており、2月には、ブリュッセルにある EU 本部前が「戦場のような様相」を見せたりしていました。
2024年2月26日 EU本部前
Natasha Foote
そして、ポーランドのワルシャワで、これまでのヨーロッパ各地の抗議行動の中で「最も暴力的な」行動が展開されたことが報じられています。
ヨーロッパの農家の人々のこれらの怒りの理由は、国によって多少の違いはあるとはいえ、基本的には、EU の「農業に対しての政策」に対してのものです。
それについては今回ご紹介するユーロニュースの内容にありますが、基本的に EU が今後予定されている政策を完全に放棄しない限りは、これらの抗議や暴力はおさまらないと見られます。
あるいは、さらに拡大する可能性もあります。
まして、太陽活動も少しずつ大きくなる中、これらの暴力が今後持続的になる可能性もあります。
(参考記事)太陽の変化と「暴力と病気の時代」への突入
In Deep 2023年2月12日
ポーランドの農民デモの暴徒化についてのユーロニュースの報道です。
ヨーロッパ全土で怒りが高まる中、ポーランドではこれまでで最も暴力的な農民の抗議活動が見られる
Poland sees its most violent farmers' protest yet as anger grows across Europe
euronews.com 2024/03/07
多くの EU 諸国が、EU の農業政策とウクライナの穀物輸入の影響に対する激しい抗議活動に直面している。
ポーランドでは 3月7日、農民や支持者たちによるこれまでで最も暴力的な抗議活動が見られ、一部の参加者が警察に石を投げたり、議会周囲の柵を突破しようとしたりし、警官数名が負傷したと警察が発表した。
警察は催涙ガスを使用し、十数人を拘束し、デモ参加者がポーランド国会議事堂に入るのを妨ぐことができたと発表した。
農民たちは EU の気候政策とウクライナからの食料輸入に怒っている。
ここ数週間、加盟 27カ国の EU 全域で同様の抗議活動が多数発生しているが、今回の抗議活動は中央ヨーロッパ諸国で以前に起きたデモよりも明らかに怒りを感じさせるものだった。
警察はソーシャルメディアプラットフォーム Xで、警察官たちは「現在進行中の紛争の当事者ではない」と指摘し、警察の安全を脅かす行為は「軽視することはできず、毅然とした断固たる対応が必要だ」と警告した。
ポーランドのミハウ・コウォジェイチャク副農業大臣は、「今日、本物の普通の農民が暴動を起こした」とは信じられず、「挑発者やトラブルメーカーたち」を隔離する必要があると述べた。同氏は暴力の背後に誰がいると考えているかについては言及しなかった。
トラクターに乗った農民たちがワルシャワに通じる高速道路を封鎖する中、数千人の支持者が国会への行進前に首相官邸前に集まった。EU 旗を踏みつけたり、「農民」という文字が刻まれた棺を燃やしたりする者たちもいた。
群衆の中には鉱山労働者、林業家、狩猟者、その他の支持者たちもいた。
花火の使用は禁止されているという警察の警告にもかかわらず、彼らはクラクションを鳴らし、爆竹や発煙弾を鳴らした。タイヤを燃やす人たちもいた。
「後退はない」
抗議活動参加者たちは、EU のグリーンディール政策からの撤退を要求している。グリーンディールは気候変動と闘い、作物を増やすために汚染物質の過剰な使用を減らすよう農家に義務付けるなどの計画で生物多様性を保護することを目的としている。
抗議活動を受けて政治家たちは一部の規定を骨抜きにした。
抗議活動参加者たちはまた、ウクライナ産食品の輸入を阻止するためにポーランドとウクライナの国境を閉鎖することも求めている。農家たちは、これが市場価格を押し下げ、ポーランドの農業セクターを危機にさらしていると主張している。
この抗議活動は、強力な親 EU であり、ロシアの侵略と戦うウクライナを支援しようとしている元欧州理事会議長であるポーランドのドナルド・トゥスク首相の新政権に対する圧力を強めている。
トゥスク氏は、農民たちの不満は正当であり、農民たちの要求に応えようと努めてきたとし、同氏はグリーンディールの修正案を提案する予定だと述べた。
ポーランドでの抗議活動では反ウクライナのスローガンが掲げられ、当局はロシアが正当な懸念を利用してポーランド政府とウクライナ政府の間に分断を生もうとしていると懸念していると述べた。
世界銀行によると、ポーランドの GDP に占める農業、林業、漁業の割合は 3%未満だという。