ヒトに感染する可能性のある新型犬コロナウイルスの電子顕微鏡画像。SCMP
コロナウイルスについては、変異種だとか、いろいろと出回っているのですけれど、今となっては、それら自体のどの部分を信用するべきなのか曖昧な点もないではないですが、マレーシアで、
「入院患者の 8人から犬コロナウイルスが分離された」
ということに関しての査読済み論文が発表されていました。
犬のコロナウイルスが人に感染したとすれば、初めてのケースとなります。
論文の概要は以下にあります。
Novel Canine Coronavirus Isolated from a Hospitalized Pneumonia Patient, East Malaysia
マレーシア東部の入院肺炎患者から分離された新規犬コロナウイルス
論文の概要と結論を書き出しますと、以下のようにあります。
論文より
概要
高感度の汎種コロナウイルス RT-PCRアッセイの検証中に、2017-18年に肺炎で入院したマレーシア、サラワクの 301人の患者のうち 8人（2.5％）の鼻咽頭スワブで犬コロナウイルス（CCoV）の RNAが見つかった。ほとんどの患者は、家畜や野生生物に頻繁にさらされる農村地域に住む子どもたちだった。
結論
これは、ヒト肺炎患者から分離された新しいイヌネコ組換えアルファコロナウイルスの最初の報告となる。病原体として確認された場合、それは人間に病気を引き起こすことが知られている 8番目の独自のコロナウイルスであることを示す可能性がある。
この 8人のうちの 7人が子どもだったそうですが、この、
＞ 2017-18年に肺炎で入院した
という、かなり以前の年代にも注目したいところですが、いずれにしましても、こういう唐突に「まったく異なる」コロナウイルスが登場することが厄介なのは、In Deep の以下にも書いていますが、コロナワクチンを「接種した人」は、
「変異したコロナウイルスにより ADE（抗体依存性増強）を起こす可能性がある」
からです。
人類の大量死につながる可能性を否定できない ADE （抗体依存性増強）についてのメカニズム。そしてそれを避ける方法は「永遠のワクチン接種のループ」しかないという絶望
投稿日：2021年4月27日
犬のコロナウイルスが ADE に影響を与えるかどうかはまったくわかりません。
なお、今回の論文の研究筆頭科学者であるオハイオ大学のウイルス学者であるアナスタシア・N・ヴラソワ（Anastasia N Vlasova）博士は、メディアの取材に対して、少し気になることを述べていました。
以下は、ヴラソワ博士の取材の言葉が掲載されている記事からの抜粋です。
医学メディアの記事より抜粋
「 『何かがおかしい』と思いました。犬コロナウイルスは人に感染するとは考えられていませんでした。これまでに報告されたことはないのです。」
ヴラソワ博士は、新しく発見されたコロナウイルスを研究室で増殖させる試みをした。
ヴラソワ博士はそのゲノムを解読することに成功した。ウイルスの遺伝子配列から、このウイルスが猫や豚に感染した可能性が高いことがわかったが、しかし、これらはおそらく犬から人に直接飛び込んだと思われる。「ゲノムの大部分は犬コロナウイルスでした」と博士は言う。
博士はウイルスの将来について不穏な手がかりを見つけた。
「私たちは、ゲノムに非常に独特な突然変異または欠失を発見しました。これは、SARS コロナウイルスおよび SARS-CoV-2 （新型コロナウイルス）の現在の亜種で以前に発見されたものと非常によく似た変異なのです」
というように、この犬コロナウイルスには、
＞ 非常に独特な突然変異または欠失
が見出され、それは、「新型コロナウイルスの亜種で発見されたものと非常によく似た変異」だと博士は言っています。
「またなんかいろいろな背景があるんじゃないだろうな」とも思いますが、いずれにしましても、こういうまたまったく異なる犬コロナウイルスが、場合によっては広まる可能性が今後あるということかもしれません。
その予告編かもしれません。
なお、このメディアの記事によれば、
「 WHOと米国 CDCは、この新しい発見についてコメントすることを拒否した」
とありました。