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過去80年間で初めて「夏季の大西洋でのハリケーンの発生がゼロだった」ことが確定。この謎すぎる理由は不明

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2017年のハリケーン「マリア」の衛星からの赤外線画像。 vk.com




大西洋でハリケーンが発生しなかった夏

日本に影響を与えることも多い大平洋で発生する「台風」は、その発生が今年は少なくなっていますが、大西洋で発生する「ハリケーン」も今年は異常に少なかったことが 9月になり確定したことが報じられていました。

異常に少ないというか、7月と 8月で、

・名称のつけられた暴風雨
・名称がつけられたハリケーン

発生が「ゼロ」だった報じられています。

1941年以来のことだと記されています。

アメリカでは、暴風雨やハリケーンで顕著な規模のものには名称がつけられますが、そこに至る熱帯低気圧がまったく発生しなかったことになります。

もっとも、9月、10月はまだハリケーンシーズンですので、今後発生するのだとは思いますが、それでも、通常通りに暴風雨やハリケーンが発生したとしても、今年は「異常に穏やかなシーズンとなる」可能性があります。

この理由は、基本的には不明です。

ちなみに「台風」のほうも、気象庁の「台風の発生数」というページを見てみますと、今年は、9月1日までに「 11」となっていて、これはかなり少ないほうです。

比較しますと、8月の終わりまでの台風の発生件数は、直近 10年では以下のようになっています。

 

2013年から 2022年の 8月終わりまでの台風発生件数

・2022年 11
・2021年 12
・2020年 13
・2019年 18
・2018年 21
・2017年 19
・2016年 18
・2015年 16
・2014年 16
・2013年 15

気象庁

 

さらに、気象庁にある 1951年からの台風の発生記録を見ますと、今年の「 11」という 8月の終わりまでの台風発生件数は、1978年の「 7」、1977年の「 8」の次に少ないようです。

目算で計算しているので間違いはあるかもしれませんが、今後、9月と 10月で数多くの台風が発生しないとするならば、今年は台風はかなり少ないということになりそうです。

大西洋のハリケーンに至っては、「過去 81年ぶりの発生ゼロ」ということになっていて、いったい何が起きているのかよくわからないです。

海水温度は海域によっては十分に通常より高いですし、気温等もこの夏は比較的高かったと思うのですが、とにかく暴風雨が発生しないようです。このようなことに至るメカニズムは不明としか現状ではいえないですが、いろいろと不思議なことが起きています。

大西洋のハリケーンの劇的な減少についてを報じた米エポックタイムズの報道をご紹介させていただきます。




 


気象予報官は、1941年以来初めて、7月と8月に「名前の付いた」大西洋のハリケーンが発生しなかったと述べる

No ‘Named’ Atlantic Hurricanes for Most of July and August, First Time Since 1941: Forecaster
Epoch Times 2022/09/01

今年 7月3日から 8月30日までの間、熱帯暴風雨やハリケーンの名前が付けられたものの発生はゼロであり、このような現象が発生したのは 80年以上ぶりだと、気象予報官が指摘した。

米マイアミ大学のハリケーン研究者であるブライアン マクノルディ氏は、AP通信に次のように語った。

「大西洋は驚くほど、そして異常なまでに静かだった」

国立ハリケーンセンター (NHC) の最新の予測マップを確認すると、北大西洋に 1つの熱帯低気圧があり、北に向かっているように見える。他の低気圧はないが、次の 48時間で 60%の確率で名前付きの嵐になる 1つの低気圧がある。

米コロラド州立大学のハリケーン研究者であるフィル・クロツバッハ氏は、以下のように SNS に書いた

「 1941 年以来初めて、7月3日から 8月30日まで、大西洋で名前付きの嵐(熱帯暴風雨やハリケーンなど) の活動がありませんでした」

1941年以来、大西洋で 7月3日から 8月末まで嵐の名前が付けられなかったのは初めてだろう、とクロツバッハ氏は AP通信に語った。

1950 年以降、1997年と 1961年だけは 8月に名前の付いた嵐がなく、1961年は 9月に非常に活動的になったと彼は述べた。

先週遅く、コンピュータ予測モデルは、時速 110マイル以上の暴風を伴う大きなハリケーンになるものを含め、今後、3つから 4つの嵐が形成されると予測した、とクロツバッハ氏は付け加えた。

 

「この状態は終わる可能性が高い」

歴史的には、大規模で強力な嵐は、8月下旬から 9月中旬にかけて米国を襲う傾向がある。

たとえば、強力なカテゴリ 4のハリケーン「ハービー」は、2017年8月下旬にテキサス州ヒューストン地域を襲った。また、ハリケーン「カトリーナ」は、21世紀に米国を襲った最も壊滅的な暴風雨であり、8月29日に上陸したカトリーナは 2005年8月31日に消散する前に、ルイジアナ州南東部とミシシッピ州上空を通過した。

しかし、2022年は異なるようだ。

過去 25年間で初めて 8月に名前付きの大西洋の嵐 (熱帯暴風雨またはハリケーン)が発生しなかった。

しかし、一部の予報官たちは、ハリケーン発生の静かな年は、激しい嵐を引き起こす可能性があると指摘している。

国立ハリケーンセンターのジェイミー・ローム局長代理は、以下のように述べ、2015年半ばにフロリダを襲ったカテゴリー5の嵐に言及した。

「平穏な年に南フロリダとルイジアナを荒廃させたハリケーン・アンドリューの教訓を覚えておくことは重要なことです。……ハリケーンが 1回上陸しただけで最悪のシーズンになり得ます。ハリケーン・シーズンはまだ数か月あるのです」

米国海洋大気庁 (NOAA)の主任ハリケーン予報官であるマシュー・ローゼンクランズ氏は AP通信に対し、乾燥した空気が終わり、通常の湿気が戻ってくる兆候を見ていると語った。

ローゼンクランズ氏はまた、他の要因、特にカリブ海とメキシコ湾での横風も、これまで暴風雨の活動を弱めた要因であると述べている。

クロッツバッハ氏は、比較的静かな大西洋のハリケーンシーズンは、「間もなく終わる可能性が高い」と述べている。







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