大量死 戦争の時代 異常な現象

オランダで、自閉症や知的障害の人たちへの「合法的な安楽死」が大規模に進行していることが英国の研究で明らかに

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オランダで2001年4月に議会上院で安楽死合法化の議論が始まった頃、
ハーグのオランダ政府庁舎の外で祈る抗議者たち (2002年に可決される)。nypost.com




 

オランダ版 T4作戦が粛々と進行中

現在、カナダと欧州のいくつかの国では、「政府主導の安楽死」が、大変に増加しています。

カナダについては、2022年の以下の記事で書いたことがあります。

[記事] 異端が排除される狂気の時代に、カナダの新しいT4作戦による大量死を眺め見て、さてそれをどう感じるか
 In Deep 2022年12月21日

 

カナダでは、「国民の総死亡数の 3.3%が安楽死によるもの」という段階にまでなっていますが、デイリーメールには以下のようにありました。カナダの安楽死幇助プログラムには「 MAiD 」という名称が正式につけられています。

(英デイリーメールより)

> 世界で最も寛容な政府の自殺幇助プログラムを利用するカナダ人の数が増加し、昨年だけで 10,000 人以上になったばかりだ。

> この数字は、死亡したカナダ人の総数の 3.3%に相当し、前年から 32.4%増加した。

> 実際、カナダの安楽死法は非常に寛大であり、病状が末期である必要はない。

> カナダ政府は、その MAiD を精神障害者、さらには潜在的に子供にまで拡大しようとしており、ケベック医科大学は重病または障害のある新生児の安楽死を合法化するよう求めている。

dailymail.co.uk

 

もともとは、末期的な病気などで延命できない人たちへの安楽死政策という名目だったものが、今回報じられた報道では、

「自閉症や知的障害の人たちが多数、安楽死させられている」

ということが英キングストン大学の調査でわかったというものでした。

先ほどリンクしました In Deep の記事に出てきました、ナチスドイツの T4 作戦 (知的障害者たちを組織的に殺害した案件)と同じことが、カナダでは「紳士的に」行われているということのようです。

こういうことに対しての評価はさまざまでしょうし、私も特に論評するつもりはないですが、T4作戦当時なら「殺されていた側」にいた子どもだった私としては報道に反応する傾向はあります。

なお、オランダで安楽死が合法化されたのは 2002年だそうです。

英国の研究を報じていた米ニューヨークポストの記事をご紹介します。




 


研究によると、オランダの医師たちは自閉症や知的障害のある人々を安楽死させている

Netherlands doctors are euthanizing people with autism, intellectual disabilities: study
NY Post 2023/06/29

自閉症やその他の知的障害のある複数のオランダ人たちが近年、医師が彼らの苦しみが通常の生活へ戻るために治療不可能な障害であると判断した後、医師による自殺幇助によって死亡したことが研究者たちによって判明した。

オランダの安楽死事象に関するキングストン大学の調査によると、2012年から 2021年にかけて、オランダでは自閉症または知的障害者と自認する 40人近くが合法的に安楽死された。

自らの希望で殺害された 30歳未満の 5人が、自閉症を自らの命を絶つ決断の唯一または主な理由として挙げていることが英国の研究で判明した。

こうした事例を受けて、専門家たちは、医師が自殺志願者に致死注射をして殺害することを認める法律が、2002年に可決された当初の意図から大きく逸脱しすぎているのではないかと疑問を呈している。

ベルギーのゲント大学の倫理学者で公衆衛生教授のカスパー・ラウス氏は、医師による自殺幇助が合法であるオランダとベルギーでは、過去 20年間で医師による自殺幇助を求める患者のタイプが大きく変化したと述べた。

オランダが安楽死を合法化した最初の国となったとき、議論の焦点は自閉症患者ではなく、がん患者に集中していたとラウス氏は語った。

患者が安楽死の対象となるには、「耐えられない」肉体的または精神的苦痛を引き起こす不治の病を患っているなどの厳しい要件を満たす必要があるが、最終的に誰が安楽死の対象となるかを決めるのは医師だ。

オランダ政府の安楽死検討委員会によると、この研究が焦点を当てた、この約 10年間で、オランダでは 6万人近くが安楽死を決意したという。同委員会は透明性を高めるため、これらの死亡のうち 900件に関する文書とデータを公開した。

キングストン大学の研究者はこれらの 900例を調査し、そのうち 39例が自閉症または知的障害を持っていたことを発見した。39人のうち 18人は 50歳未満だった。

患者の多くは、耐え難い孤独を含め、精神的、身体的、加齢に伴うさまざまな病気を自らの命を絶つ理由として挙げている。

しかし、8人は苦しみの唯一の原因として、社会的孤立、対処法の欠如、変化に適応できないこと、刺激に対する過敏症など、知的障害に関連する要因を挙げた。

報告書の主執筆者の一人であるキングストン大学の緩和ケア専門家アイリーン・タフリー・ワイン氏は、自閉症者の命を終わらせることの倫理に疑問を呈した。

「これらの人々が苦しんでいたということは私の心の中には疑いの余地がありません」と彼女は言った。「しかし社会のほうから、彼らを助ける方法はない、死んだほうがましだというメッセージを送ることは本当にそれでいいことなのでしょうか」

研究で引用された 8人のうちの 1人は 20代の自閉症の男性だった。記録によると、彼は幼少期から不幸を感じており、定期的にいじめを受けていたと報告した。

この男性は「社会的な接触を望んでいたが、他の人とつながることができず」、「何年もこの道で生きなければならないのは忌まわしいことだった」ため、最終的には死にたいと決心した。

研究によると、オランダの医師たちは症例の 3分の 1で、自閉症や知的障害のある人に「改善の見込みはない」と判断したという。

ケンブリッジ大学自閉症研究センター所長のサイモン・バロン・コーエン氏は、こうした障害を持つ人々が自らの命を絶つという決断を十分に理解していないのではないかと懸念した。

同氏は、彼らがさらなる支援を提供されず、代わりに安楽死させられたことは「受け入れられることではない」と述べた。







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