タスマニアで撮影された火球
オーストラリアのタスマニアで、2月27日、「落下する火球」の動画が撮影され、それは冒頭のようなものでした。
全景としては下のような光景となります。
さて、この火球ですが、動画からは、その速度の面(移動速度が遅い)から「隕石などの天体ではない」ということがわかります。
では何なのか、ということで、地元やインターネット上で話題となっています。
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これを見て、ふと思い出しましたのは、今から7年くらい前にドイツで撮影されて YouTube にアップされた動画でした。動画そのものは、その後削除されたとありまして今は見当たらないですが、写真は残っています。
2010年12月にドイツで撮影された空から落ちてくるもの
その後、日本では「巨大ゴム長手袋」と呼ばれたような先端の部分が印象的ですが、これも落下速度がゆっくりしたもので、隕石ではないことは明白でしたが、では何だったのかということが議論されていたように記憶されています。
そして、当時出た結論は「飛行機雲」でした。
どういうことかといいますと、夕暮れの飛行機雲は印象的な光景を残すことが多いですが、たとえば、下のような感じで、雲の部分が赤く染まって伸びていくというのは、よく見かけられることだと思います。
夕暮れの飛行機雲
・imgrum.org
これは、この角度から見ていますので、「飛行機そのもの」もよく見えているわけですが、見る角度によって、この飛行機の姿が消えてしまう場合も多々あります。
その場合は、「煙だけ」が残るような形となり、それらの様々な要因により、先ほどのドイツのような現象が起こりうるというような説明だったと記憶しています。
ただ、今回のオーストラリアのものにしても、ドイツのものにしても、先端の形状がやや奇妙で、飛行機雲ではない可能性もあるのかもしれません。
タスマニアの火球の全体像
なお、タイトルには、スペースジャンク(宇宙ゴミ)とも書いていますが、議論の中にそういう話も出ていたということで挙げたもので、落下する速度が遅いですので、それも違うような気がします。
というわけで、おそらくは飛行機雲だろうとは思いつつ、どうもそうではない気もするオーストラリアの落下する火球でありました。