動物の異常 大量死 疾病と感染症

ノルウェーの多数の犬たちが「原因不明の未知の病気」により次々と死亡している

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ノルウェーでの多数の犬の病死をつたえる英国テレグラフの報道


telegraph.co.uk




 


Guardian

北欧ノルウェーで、多数の飼い犬たちが、突然、病気の症状のようなものに見舞われ、次々死んでいくという事態が起きています。

現時点では、200頭以上の犬が同様の症状を発症し、25頭が死亡したとのことですが、ノルウェーには、飼い犬が 50万頭から 60万頭いるとされていまして、報告されていない事例が数多くあると見られています。

症状は、出血性の下痢、嘔吐、体調悪化などで、原因は不明です。

そのため、ノルウェー当局では、犬同士の接触を避けるように飼い主たちに通達した他、症状が出た場合は、すぐに最寄りの獣医に連絡するように勧告しています。

冒頭の英国テレグラフの記事をご紹介します。

 


Dogs in Norway hit by mysterious illness
telegraph.co.uk 2019/09/09

謎の病気に見舞われているノルウェーの犬たち

ノルウェーの数百頭の犬が、原因のわからない謎の病気に襲われており、その中には死に至る犬たちもいる。現在、当局は、犬同士の接触を避けるように飼い主たちに通告している。

ノルウェー獣医研究所によれば、9月9日までに、約 200匹の犬が、この数週間の間に同様の症状を示し、そのうち 25頭が死亡したと述べた。ただ、スカンジナビア諸国には、国民登録簿がないために、この数字は推定値となる。

症状は、血を含む下痢と嘔吐、激しい衰弱などだ。

獣医研究所のスポークスマンは、以下のように述べる。

「今回の件について、必ずしも、すべての犬たちが同じ病気に罹ったことを示しているというわけではないかもしれません。この種の症状を犬に起こさせる病気はたくさんあるのです」

死亡した 25頭の犬のうち、10頭の検死が行われ、それらのすべての犬には、重度の腸感染が見られた。そのうちの 5頭からは、ウェルシュ菌 (Clostridium perfringens)とプロビデンシア・アルカリファシエンス菌 (Providencia alcalifaciens)の 2種類の細菌が「異常に高いレベル」を示した。

(※ 注)ウェルシュ菌とプロビデンシア・アルカリファシエンス菌 は、どちらも大腸内に常在する菌で、ヒトにも動物にもどちらの腸内にも常在します。

今回の犬の謎の病気は、主に首都オスロで報告されているが、ノルウェー国内の他の地域でもいくつかの症例がある。

ノルウェーの保険当局は、犬の散歩などの際、他の犬と接触することを避けることや、犬を公共の場所に連れて行かないように勧告している。ドッグショーや、犬が集まるイベントはすべて中止された。

この病気の原因については、SNS 上で、ウイルス、細菌、食中毒、または人為的な中毒の可能性を含む多くの主張がなされている。

ノルウェー食品安全当局の局員は、以下のように言う。

「この病気で少し奇妙なのは、短期間で非常に多くの健康な犬たちが症状に襲われたということです」

獣医研究所は、これまでの調査により、サルモネラ菌とカンピロバクター菌の感染である可能性を除外した。また、殺鼠剤等の毒薬によるものでもないとした。

犬の飼い主に対しては、飼い犬に症状の兆候が出た場合、速やかに、獣医のもとに連れて行くよう促している。

なお、この病気が人間に伝染する可能性があることを示す状況はない。


 

ここまでです。

最近はいろいろな動物の病気が拡大していまして、大規模なものですと、アフリカ豚コレラがあり、以下のように大変なことになっています。

中国でのアフリカ豚コレラによる殺処分頭数が「1億頭」を超える

ノルウェーのこの犬の大量死が、感染症なのかどうかは確定していませんが、今後拡大していくとすれば、厄介なものなのかもしれません。

なお、ノルウェーの隣国スウェーデンの報道によれば、スウェーデンでも、ノルウェーでのドッグショーに参加した犬が、その後、症状を呈して、治療を受けたと報じられていました。

このあたりから、何らかの「未知のウイルス」等による病気が北欧に出現した可能性もあるのかもしれません。







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