被災地で祈りを捧げるフランシスコ法王 2016年10月4日
・BT
イタリア中部で、昨年 8月24日にマグニチュード 6.2の地震が発生してから9ヶ月が経とうとしていますが、その「余震」が収まる気配がありません。
イタリア国立地球物理学火山学研究所(INGV)のデータを見ますと、今年1月に余震の回数が「5万回」を超えてからも地震の発生は続いており、この4月の終わりには、ついに 65,500 回に達しました。
昨年8月以前の穏やかな環境に完全に戻るには、まだ時間がかかるか、あるいは、地質活動の異変そのものが継続している可能性もあります。
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下は、イタリア国立地球物理学火山学研究所の 2016年8月24日から 2017年4月28日までのイタリア中部での地震発生回数と、その累積数を示したものです。
2016年8月24日からのイタリア中部での地震の発生回数
・INGV
少しずつ地震の発生回数は減っているとはいえ、最初の地震のマグニチュードが 6程度だったと考えますと、ずいぶんと長い間、影響が続いていると言えそうです。
何しろ、この場所は、昨年 8月24日以前は、長い間「地震ゼロ」の地域だったのですから(過去に、大きな地震はありました)。
2016年8月24日のイタリア中部地震の前後の同じ場所
そして、下は今年 2017年に入ってからの地震の震源です。
2017年4月28日時点のイタリア中部の地震の発生状況
・INGV
この地図の範囲は下の地図で白く囲んだ部分で、昨年 8月と 10月の比較的大きな地震の震源のあいだの広範囲で地震が発生し続けていることがわかります。
・GFZ
これらは余震なのか、それとも、新たな地質の変化などが起き続けているのかわからない面はありますが、そのどちらにしても、少なくとも、現時点では、イタリア中部の地震活動は活溌なままといえるようです。