モザンビークのサイクロンの被害を伝える3月19日の報道より
アフリカ大陸は、サイクロンなど暴風雨の直撃を受けることはあまりないのですが、3月17日から 18日にかけて、モザンビークとジンバブエを非常に強力なサイクロン「アイダイ (Idai)」が直撃するという事態が発生しました。
まだ被害の全容は明らかになっていないとはいえ、モザンビークの当局は、このサイクロンの洪水などでの死者は、少なくとも 1000人を超える可能性があると声明を出しました。
アイダイが去った後のモザンビーク各地の様子は壊滅的な状態となっています。
2019年3月19日のモザンビークの各地の様子
・Mozambique Ministry of Information
・AFP
・AP
・AFP
モザンビークの場所
最も被害が大きかったモザンビークのベイラという人口 53万人の町では「家屋の 90%以上が損壊あるいは全壊した」とされており、家のない状態の人たちが多数発生しており、人道的な危機も生まれようとしています。
ただ、このベイラという町は現在、通信網が完全に寸断され、道路も破壊されているため、到達できない被災地も数多くあり、被害はさらに拡大する可能性があると、国際赤十字・赤新月社連盟は述べています。
行方不明者の数も非常に多いため、犠牲者の数もさらに増えるおそれがありそうです。
モザンビークの隣国のジンバブエでも、現時点で 100人規模の死者と、200人以上の行方不明者が出ていると報じられています。
最近は、ハリケーンやサイクロンの移動のコースが、かつてないようなものになる事態が相次いでいて、昨年以下のような記事で、異例のハリケーンやサイクロンについて取り上げさせていただいたことがあります。
上空の大気の状態やジェット気流などの大気の流れが激しく変化している中で、このような「これまでにない地域での暴風雨の被害」は、今後もさらに多くなっていくことが予想されます。