CNNチリの報道より
チリのロス・ラゴスという場所に、おびただしい数の「軟体動物」が打ち上げられたことが報道されていました。
このロス・ラゴスというところは、1か月くらい前に、
・南米チリの海岸沖で「幅16 キロメートル」の広範囲な面積をクラゲの大群が覆い尽くしている光景が発見される
2016/04/10
という記事で、沖合に大量のクラゲが集まっていることが報告されたことをご紹介したことがあります。
2016年04月7日のチリの報道より
そのロス・ラゴスの海岸に、数日前、海の軟体生物が大量に打ち上げられたことになります。
ロス・ラゴスの場所
・Google Map
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ところが、この海洋生物の大量死の報道を見ていますと、「軟体動物」という表現で止まっていて、クラゲとか、あるいは何でもいいのですが、大量死したこの生物たちの具体的な名称が出てこないのです。
おそらく、「打ち上げられたものが何なのか、よくわからない」ということなのかもしれませんが、写真ですと、下のような生物です。
何なんですかね、これは。
ちなみに、この生物が打ち上げられた数は、推定で数百万匹に及びます。
その範囲は、全体では、ロス・ラゴス地方の 350キロメートルに及んでいるとのことで、そして、その中でも上の写真のように、特に多くが打ち上げられた場所の幅は約5キロメートルに渡っているとのこと。
チリ海軍は、原因は「赤潮」だと述べていますが、それにしても、この軟体動物は何という名前なのですかね。
そして、こうなってきますと、1か月前の「沖合の大量のクラゲ」は、あれも本当にクラゲだったのだろうかというようなことも思えてきます。
チリは、今年になって、海洋生物の、あまりにも巨大な大量死が相次いでいて、それぞれ下の記事でご紹介したことがあります。
・南米チリで有毒な「藻」の大発生で2300万匹の養殖サーモンが大量死し、同国の魚輸出産業の崩壊の危機に (2016/03/14)
・チリで4トンの死んだイワシが海岸に打ち上げられる (2016/03/21)
・チリで600トンのイワシが海岸に打ち上げられる (2016/04/14)
これらがすべて赤潮が原因であるならば、赤潮が発生している限りは同様の大量死が続くということになりますし、あるいは、何か他の要素があるとしたならば、「赤潮が収まっても」続く可能性もあるのかもしれません。
北米から南米の太平洋側の海域の異変は、さらに巨大になり続けているのかもしれません。