ミニ氷河期の到来 異常気象

アメリカの3700以上の観測ポイントで低温記録が更新。また、北米の10月の積雪量は観測史上最大に

投稿日:2020年11月3日 更新日:


The United States broke 3,782 low temperature records




 

先日、以下のような記事で、アメリカ、そして北米全体が大変な寒波と降雪に見舞われていることを取り上げました。

ミニ氷河期化するアメリカ:各地で観測史上最も早い強力な寒波、降雪に見舞われ続けている
投稿日:2020年10月29日

その後に発表されたアメリカなどの政府機関や気象当局のデータによると、10月20日から 26日までの間に、アメリカの観測ポイントのうち 3,782カ所の観測地点で「観測史上最低の気温の記録を更新していた」ことがわかりました。

メディアは、NOAA (アメリカ海洋大気庁)のデータを参照し、以下のように記しています。

歴史的な7日間の寒さ

アメリカは 10月20日から 26日までに 3,782地点で新しい低温記録を更新した。

しかし、今月の歴史的な北極圏からの冷たい大気の流入の発生の影響のデータが入り続けるにつれて、これらの数は今後数日で増加すると思われる。

このデータが NOAA からのものであることを考えると、さらに印象的だ。

具体的には、過去7日間で、アメリカの 3,434地点で 新しい同日の低温記録が更新され、234の新しい月間の低温記録が破られた。驚くことに、まだ 10月であるのに、114地点で「すべての期間の低温記録が更新」された。

アメリカ国立気象局 (NWS)の気象学者のひとりは、「これほど多くの低温記録が、これだけ短い時間で次々と更新されるというのは普通のことではありません。注目に値します」と述べている。 electroverse.net

それと同時に、北米の 2020年 10月の積雪量も「観測史上最大」となっています。

以下は、カナダ環境省のウェブサイトのデータで、赤いラインが今年の積雪量を示すものですが、今年 10月は平年と比べて突出して多いことがわかります。


ccin.ca

北米とロシアでは雪が積もっている面積も非常に広くなっていて、米ラトガーズ大学のデータでは、10月27日の時点で以下のような範囲が雪に覆われています。

茶色の地域が 10月27日の時点で積雪が観測されている場所です。

2020年10月27日時点で雪が積もっている場所

climate.rutgers.edu

これは、ロシアも含めて、アメリカとカナダでは、10月としては過去に見られたことのないような積雪面積であり、そして、これからさらに北極からの冷たい大気の流入が増えていくと考えられていますので、北米とロシアは 11月もまた非常に厳しい気温と積雪の状況になりそうです。

大気の流れの状態にもよるでしょうが、アジアなどでも、この記録的な寒波の影響を少しずつ受ける地域も出てくるのかもしれません。

この冬は日本も含めて、多くの国や地域で厳しいものとなりそうです。







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