ロンボク島での地震での死者数が555人に達したことを伝える報道
インドネシアのロンボク島で、最初に大きな地震が起きたのは、7月29日で、マグニチュード 6.4の地震が発生しました。
その際の報道は以下のようなものでした。
CNN 2018/07/29
アメリカ地質調査所は7月29日、インドネシア南東部ロンボク島で同日朝、マグニチュード(M)6.4の地震が起きたと報告した。国際赤十字・赤新月社連盟はこの地震で少なくとも10人が死亡したと述べた。
もちろん、10人が亡くなるというのは大きな災害ではあるのですけれど、世界中で地震を含めたさまざまな自然災害が続いていた中、このロンボク島で発生した地震のニュースは、忘れられていったような感じでした。
しかし、実際には、「被害はそれからどんどん拡大していた」のです。
その後、このロンボク島では、
・8月5日 マグニチュード 7.0
・8月19日 マグニチュード 6.9
と、大きな地震が続きました。
そして、それに伴う壮絶な数の予震が続く中で、このおよそ1ヶ月の間にインドネシアのロンボク島での死者数は、冒頭の報道のように、8月24日までの時点で、 555人という大惨事となっています。
地震で破壊されたロンボク島のモスクの前を歩く住民の男性
ロンボク島の位置
・Google Map
なお、このロンボク島という島は、高級リゾート地としても有名で、ややリッチな外国人観光客たちが下のような高級ホテルで過ごしたりする場所でもあります。
ロンボク島のリゾートホテル
・indonesiaexpat.biz
その観光客たちも地震によって下のように、次々と退避しています。
廃墟と化したロンボク島から退避する白人観光客たち
自宅と思われる倒壊した家屋に佇む女性
人的な被害と共に、経済的な被害も非常に大きなものとなっており、観光などの産業に打撃を受けた状況の中で、今後も様々な困難が伴いそうなロンボク島ですが、何より問題は「大きな予震が収まっていない」ということがあります。
下は、最初の地震が発生した 7月29日からの予震の状況ですが、「なだらかな下降曲線を描いていない」ことがわかります。つまり、地震の規模が小さくなっていないのです。同じような規模の地震が繰り返して起き続けていることがわかります。
2018年7月29日からのロンボク島の地震発生の状況
・気象庁
かなり厳しい予震の状況がこのグラフにあらわれていることがおわかりになるかと思います。
日本でも同じような場所が今はいくつかありますけれど、世界中でこのように「長い期間、地震に見舞われ続ける」場所が増え続けています。
おそらく、地震は今年後半からさらに増えていくと考えられますので、このような国や地域はまだ増えていくのかもしれません。