2016年11月6日 ロシア・ヤマロ ネネツ自治管区ノーヴィ・ウレンゴイ
ロシアの極北にも近いノーヴィ・ウレンゴイという場所で、11月6日に、光柱、あるいはライトピラーと呼ばれる大気光学現象が発生しました。
ノーヴィ・ウレンゴイの場所
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文字通りに「光の柱」が空中に立ち昇るこの現象は、大気中に「氷の結晶」が薄い雲を作ることが条件となると言われています。
ということは、とにかく、発生条件として、「ものすごく気温が低い」ということが第一次的な条件となり、この現象が起きているということ自体が、気温がきわめて低いことをも示唆しているようです。
もちろん、この現象は気温が低いだけで発生するものではなく、様々な要因が重なって作られるものだと思いますが、それでも、まずは「極めて寒い大気」が必要です。
ということで、このノーヴィ・ウレンゴイの最近の気温を見てみますと、ずっと、氷点下 30度前後の気温が続いていました。今日 11月14日の予想気温も氷点下 31℃となっておりました。
ノーヴィ・ウレンゴイの11月14日の予想気温
このくらいの気温が何日も続き、大気という大気が氷の結晶で覆われるように状態になった時に、この「光の柱」が大気に現れるようです。
これは頻繁に見られる現象ではないですが、寒い季節に気温が非常に下がる場所の場合、たとえば日本の北海道などでも観測されることがあるようです。
ただ、ロシア極北でも 11月にこのような現象が見られるのは珍しく、ロシアにかなり早い寒さがやってきていることを示しています。
仮に今後、地球が寒冷化していくようなことがあって、各地の冬の気温がとんでもなく下がるようなことが増えれば、「世界の多くで美しい氷の柱が見られる」という世の中になっていくのかもしれません。