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ラトビアの2022年の出生率が過去100年で最低に。先月、ルーマニアの出生率が過去134年で最低であることが発表さればかり

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多くの国で限界といえる出生率の低下

ヨーロッパのラトビアの出生率が、過去 100年で最低になったことが報じられていました。

ラトビアは、ロシアとも隣接した以下の場所にあります。

ラトビア

外務省

このラトビアに限らず、ヨーロッパでは多くの国で長く人口減少傾向が続いているのですが、それに加えて、この 3年のパンデミック (と、それに続くワクチン)等の影響もあるのか、また大きく出生率が減少しています。

先月には、ルーマニアが「出生率が過去 134年で最低になった」と、発表していたばかりですが、今回はその両方の報道をご紹介します。

まずは、昨日報じられたラトビアの出生率の報道です。


ラトビアの出生率は過去 100年間で最低レベルにまで低下した

ERR: рождаемость в Латвии упала до самого низкого уровня за последнее столетие
InoTV 2023/02/15

昨年のラトビアの出生率が過去 100年間記録されていないレベルまで低下した。2年連続で、ラトビア国内で死亡する人の数は、生まれた人の 2倍となっている。しかし、マイナスの自然人口増加にもかかわらず、40,000人のウクライナ難民の流入のため国の人口自体は増加した。

ラトビア統計局によると、昨年の同国の出生率は、過去 100年間記録されていないレベルまで低下した。統計局によると、2022年に合計 15,535人の子供がこの国で生まれた。これは 2021 年よりも10.8%、つまり 1,885 人少なくなっている。

2022年の死亡者数は、コロナウイルスのパンデミックによって引き起こされた 2021年の急上昇の後、12.3%減少した。それにもかかわらず、ラトビアでは 2年連続で、新たに生まれる数の 2倍が死亡した。

マイナスの自然人口増加にもかかわらず、ラトビアの人口は 15,200人増加した。これは、4万人のウクライナ難民の流入が要因だ。

予備データによると、2023年1月1日現在、ラトビアの人口は 189万人だ。ラトビアの人口の自然減少は、1990年以来観察されている。


 

ここまでです。

さらに激しい出生率の低下が報告されていたのがルーマニアです。

それについての 1月17日の報道をご紹介します。




 


ルーマニアの出生率が134年ぶりの低水準に急落

Birthrate in Romania plummeting to lowest level in 134 years
Romania-Insider.com 2023/01/17

2022年11月にルーマニアで生まれた子供の数は、前月と比較してほぼ 2,000人少なくなり、2022年の最初の 11月までの新生児数は過去 134年間で最低を記録することになった。

ルーマニア国立統計研究所の公式データによると、出生数の減少は過去 3年間 (2020年 - 2022年)で特に際立っていた。

出産する家族が必要とする援助やインフラが不足しているため、この傾向はさらに悪化した。ルーマニアには託児所や幼稚園の数が少なく、専門家によると、既存の法律は若者に子供を持つ動機を与えていない。

最も大きな打撃を受けたのは、中所得者だった。

1989年の革命 (※ ルーマニア革命)後の最初の年には、約 315,000人の子供が生まれた。その 32年後の昨年、11か月で生まれた赤ちゃんはわずか 158,000人で、過去 134年間で最低の数字だった。

ルーマニアの出生率が低下するにつれて、傾向を逆転させるために採用された政府の措置は期待に応えることができていない。

同時に、ルーマニアは深刻化する人口構造の危機に直面している。若者の数が減少している一方で、高齢者の数はほぼ 50万人増加した。このような状況では、今後数年のうちに医療費と年金費が増加し、国家予算への圧力が高まることになる。

2022年11月に亡くなったルーマニア人のうち、最も一般的な原因は循環器系の疾患 (54.8%)、腫瘍 (18.7%)、呼吸器系の疾患 (8.3%) だった。

同月の死者数は出生数の1.5倍だった。


 

ここまでです。

この中にあります、

> このような状況では、今後数年間のうちに医療費と年金費が増加し、国家予算への圧力が高まることになる。

というのは、日本も同じですけれど、現在の主要国はどこでも同じであり、それはパンデミック前から続いていたことですが、 2021年から(原因はともかくとして)さらに急激に出生率が低下していることになります。

場合によっては、今後「さらに急激に出生率が下がる」かもしれません。

これがもたらす近い将来の状況は、「若い労働年齢の人たちの不足」です。

先ほどのルーマニアのメディアの他の記事に、労働人口の問題についてのものがありましたので、それをご紹介して締めさせていたただきます。

どの国も人口構造に関しては終末的です。


ラトビア、ブルガリア、ルーマニアで生産年齢人口が急速に減少

Latvia, Bulgaria and Romania quickly losing working-age population
Romania-Insider.com 2023/01/19

欧州委員会からの新しいレポートは、ヨーロッパ全体が労働人口の減少の問題に直面していることを示している。

すべての EU 加盟国が労働力を失っているが、出生率が低く、移民の流入が少ないラトビア、ブルガリア、ルーマニアでは状況が特に悲惨だ。

人口動態変化の影響に関する欧州委員会の 2023年報告書によると、EU内の 82の地域がすでに労働年齢人口の減少に苦しんでいる。報告書は、EU は、過去 10年間で 500万人の労働年齢人口を失ったことを示している。

2019年から 2021年にかけての雇用の最大の増加は、ポーランド、ルーマニア、ギリシャ、マルタで記録された。対照的に、報告書によると、11の加盟国が 2021年の雇用率を 2019年よりも低く記録した。

EU における 65歳以上の人々の割合は 2021年に 20.8%に増加し、2011年より 3%増加した。 一方、15歳から 29歳までの人々は、現在の EU人口の 16.3%しか占めていない。

欧州委員会は、欧州の労働年齢人口が 2050年までに 3,500万人減少すると予測している。この状況を改善するために、欧州委員会は若いヨーロッパ人の外国への流出を阻止するためのイニシアチブを開始する。







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