11月24日 黒点群AR2785からフレアが発生した瞬間
NASA
太陽活動周期は、新しいサイクル25に入っていますが、11月に入って以来、予測以上にやや活発な黒点活動が続いています。
それに関しては、以下の In Deep の記事にも書きました。
アメリカ大統領選挙と同時に太陽に出現した「サイクル25最大の巨大黒点群」。今後、地球に向けて強い太陽フレアを放つ可能性あり
In Deep:2020年11月5日
そして、現在また比較的多い黒点が確認されているという、まだ活動サイクルの初期段階だと考えますと、予想以上に活発な太陽活動となっています。
現在、以下のように 3つの黒点活動領域があり、これらの黒点群に 37個の黒点が観測されています。
2020年11月24日の黒点の配置状況
spaceweather.com
この中で、一番左の黒点群 AR 2786はかなり巨大で、まだ地球には向いていない段階の 11月24日に太陽フレアと CME (コロナ質量放出)を発生させました。
以下がその瞬間です。
以下の画像の奥の 2786 が、フレアを発生させた黒点群です。
太陽フレアは、C4クラスという規模で、巨大なものではないですが、それでも、地球に面していないにも関わらず、オーストラリア東部とニュージーランド全土を含む南太平洋で大規模な短波ラジオ電波の障害が発生したようです。
以下の青から緑になっているエリアが、ラジオ電波に影響を受けた地域で、このクラスのフレアとしては、かなりの影響となったように見えます。
この黒点 AR 2786が、今後さらに巨大化しますと、地球に面している間に地球への直撃となる太陽フレアを発生させる可能性があることをスペースウェザーは伝えています。
現在の太陽活動は、科学界で予測されていたものと少し違う方向に進んでいるようで、本来ならもっと弱い太陽活動がしばらく続くと見られていたのですが、どうもそうではない方向に太陽は進んでいます。
もしかすると、今後、予測と逆の太陽活動となる気配も見せていまして、今後どうなっていくのかが注目されます。