1月21日の北京にて。結局また昨年同様に屋外を消毒しているのですね(無意味)。NTDTV / AFP
極渦の崩壊によるものと見られる気温の低下の中で、中国での新型コロナウイルス感染確認数が増加しており、それに伴い、ロックダウンの地域も増えています。
中国本土は各地で地区封鎖や移動の制限措置が施行されていると伝えられています。
そんな中、香港でも感染確認事例が増加し続けており、当局は、1月23日より地区封鎖(地域的ロックダウン)をおこなうことを発表したと香港のサウスチャイナ・モーニングポストは伝えています。
結局、どこの国も感染確認が増えると、ロックダウンばかり行っているわけですが、比較的暖かい香港は、わりと早く収まるでしょうけれど、中国本土は、昨年同様、春になり暖かくなるまで今の状態が続きそうです。
なお、中国は、1月下旬から中国の旧正月の期間に入りますが、中国当局は、
「核酸検査による陰性証明を持たない場合は移動できない」
としていまして、現在、中国各地で、帰省したいと考えている人たちが検査場に列をなしていると報じられています。
1月21日の北京。帰省の許可を得るために核酸検査に並ぶ行列
NTDTV
中国も結局は、昨年の同時期と同じような混乱に陥っていて、また 4月頃まで昨年同様のロックダウンと、集団の検査が続いていくようです。
しかし、香港は昨年ロックダウンされておらず、今回の封鎖措置は、2003年の SARS の流行以来と見られ、住民に戸惑いが生じているようです。
香港のサウスチャイナ・モーニングポストの報道をご紹介いたします。
香港の封鎖 : コロナウイルスに襲われた地域の150ブロックで前例のない動きで配置される1700人以上の懲戒官
Hong Kong lockdown: more than 1,700 disciplinary officers to be deployed in unprecedented move on 150 blocks in coronavirus-hit area
scmp.com 2021/01/22
香港でコロナウイルスに襲われた油尖旺区は、150以上の地区が封鎖されているが、1700人を超える警察官やその他の保健当局の懲戒官が、新たな発生を封じ込めるために前例のない動きを強制しようとしている。
情報筋によると、これまでのパンデミック対策の中で最も抜本的な対策とされる大規模なロックダウンは 1月23日の朝早くから始まると予想されている。
メディアがこのニュースを伝えた後、香港の多くの人はロックダウンの有効性に疑問を呈している。
香港は 1月22日に 61例の新たな Covid-19 症例を確認し、そのうち 55例は局所感染だった。24例は油尖旺区から発生し、そのうち 8件は、封鎖区域が重なる指定された必須の検査区域で発見された。26例は追跡不可能だった。
情報筋によると、Covid-19 検査の結果が陰性だった居住者以外は、制限が解除されるまで、エリアから出ることはできない。陰性と判定された人でさえ、可能な限り家にいるように求められるだろうと情報筋は付け加えた。
この封鎖には、1700人以上の封鎖担当官が配置され、そのうち 500人は警察から、残りは税関、入国管理、消防、矯正サービスから配置される。
約 150の地区が関与し、4,000人から 9,000人の居住者に影響を与えるとされる。
「目的は、Covid-19検査を受けていない隠れている人々を特定することです」と情報筋は言う。また、以前に検査した居住者も、再び検査を受けなければならないという。
警察が該当する地域を封鎖し、他の当局のメンバーが、保健官との戸別検査を開始する。
呼吸器疾患の専門家である Leung Chi-chiu 博士は、必須の検査エリアのほとんどの居住者が過去 1週間にわたってすでにスクリーニングされていたため、在宅命令の発行は「遅すぎる」「むしろ無意味」であるとラジオ番組に語った。
しかし、政府のパンデミックの第一人者である袁国勇教授は、このロックダウンが役立つだろうと述べている。彼は次のように述べた。
「封鎖により、警官は居住者の連絡先と身元情報を登録し、強制検査の対象となるすべての人が 1回だけでなく、複数回検査されるようになります」
過去 1週間で 10,000人の住民たちが政府のスクリーニングセンターや移動局で検査を受けている。
香港全体のウイルス症例数は 9,928人で、168人が死亡した。最近の死亡者は、1月22日の午後に死亡した慢性疾患を持つ 66歳の女性だった。