NOAAが発表した2019年10月の米国の気温の平年との差異
・NOAA
色分布の内訳
10月のアメリカが、地域的に、これまでにないような記録的な寒波に包まれていたことは、これまでも取り上げましたが、1ヵ月を通して、具体的にアメリカのどの地域がどのような気温だったのは知りませんでした。
その中で、アメリカ海洋大気庁(NOAA)が、11月4日にアメリカの 10月の平均気温を発表しました。それが冒頭の図です。
アメリカ西部の半分以上の地域が、平年より寒かったことがわかり、その中でも、以下のような州は「記録的な寒さ」ださったことがわかります。濃い青が「記録的な低温」を示した地域です。
・NOAA
基本的には、西部の大半が平年より気温が低かったことがわかります。
逆に、この 10月は、アメリカの東側では通常より気温が高い場所が多かったこともわかります。
ところが、 10月のアメリカの西部に記録的な寒さをもたらした「北極からの冷たい大気」が今度は、
「アメリカの東側にやってくる」
のです。
米ワシントンポストは、「次の数週間、アメリカは通常ではない寒さに見舞われる」という記事で、そのことを報じていますが、以下のように、11月12日頃からは、「 10月の平均気温で、平年より気温が高かった地域」が、ほぼすべて、記録的な低温になることが予測されています。
2019年11月12日のアメリカ全土の気温の平年との差異
どれだけ強い寒気が来週のアメリカを襲うかがわかります。さすがに、11月のはじめに、通常よりこれほど低い気温が示されることは、そうないことだと思われます。
下は、11月13日のアメリカの平年との気温差の予測で、「濃い紫」の地域は華氏で「平年より 30度以上低くなる」と予測されている場所です。
アメリカ中東部の多くが、平年より 30度以上低くなると予測されているのです。
2019年11月13日のアメリカの気温の平年との差異
・Ed Vallee | Empire Weather LLC
10月のアメリカで「観測史上の最低気温記録」が次々と更新されたことについては、 In Deep の以下の記事でご紹介しました。
アメリカ建国以来で最も寒いハロウィーンだったかもしれない2019年10月。全土の7000以上の観測地点で「低温の新記録」が樹立され、ミニ氷河期状態はさらに進行中
しかし、この先の数日間で、さらに「新たなアメリカの最低気温記録」が更新されることになる可能性が強くなっています。
10月に続いて、11月もアメリカで記録的な寒波が続くことが確定的となったようです。