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ペルーで「ギラン・バレー症候群」の異常な増加に対して公衆衛生上の非常事態が宣言される

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mercopress.com




ブースター接種率が90%の国で

南米のペルーで、「ギラン・バレー症候群の異常な増加」を理由に、全土に 90日間の衛生に関する非常事態が宣言されたことが報じられていました。

感染症に対する緊急事態宣言は、特にここ数年ではよく聞きますが、感染症ではないギラン・バレー症候群の増加に対しての緊急事態宣言というのは、初めて聞きました。

「短期間で急激に増加した」と報じられています。

ペルーで突如としてギラン・バレー症候群が増加している理由は不明ですが、参考までに書きますと、南米は全体的にそうですが、ペルーもコロナワクチン接種率が大変に高い国です

以下は、ペルーの「ブースター接種率」です。


ourworldindata.org

1回目、2回目ではなく、ブースター接種率が 90%というのは、なかかなの高率だと思います。もっとも、日本の 140%という数字には及ばないにしても、全体から見ると高いです。

また、アメリカ CDC のワクチン有害事象報告 (VAERS)では、他の有害事象と比較して報告数は多くはないですが、現在までに、3,339件のギラン・バレー症候群の有害事象が報告が示されています。

VAERSより

VAERS

 

これらのことと、現在のペルーの状況が関係があるのかどうかはともかく、稀少疾患といえるギラン・バレー症候群の患者が、現在のペルーでは著しく増加しているようです。

やはり、時間が経過するほどに、いろいろと表面化するのでしょうか。

ウルグアイの通信社の報道をご紹介します。




 


ギラン・バレー症候群:ペルーで健康上の緊急事態宣言

Guillain-Barré Syndrome: Health emergency declared in Peru
Merco Press 2023/07/10

ルーでの報道によると、ペルー当局は 7月8日、ギラン・バレー症候群患者の「異常な増加」を理由に、ペルー全土に 90日間の公衆衛生に関する非常事態を宣言した。

ディナ・ブールアルテ大統領の布告に従い、約 327万米ドル (約 5億円)が患者ケアの改善、検出数の管理の強化、国民と医療従事者向けの報告書の作成に割り当てられる。

その対策の中には、静脈内免疫グロブリンとヒトアルブミンの取得、症候群に関連する生物学的因子の専門的診断、および緊急または重篤な状態の患者の航空支援輸送が含まれる。

非常事態に関するこの文書によると、今年、これまでにペルー国内の 24の省のうち少なくとも 19の州で、それぞれ、少なくとも 1人の患者がこの症候群に罹患しているという。

このような、短期間での希少疾患の症例の異常な増加は、「さまざまな医療施設で症例の量と複雑さに対応するための十分な戦略的リソースがないため、医療サービスの継続に悪影響を及ぼしている」と警告した。

非常事態宣言は先週、「感染者数が増加すれば免疫グロブリンが不足する可能性がある」ことを懸念したペルーの保健大臣によって要請された。

ペルーは 6月27日に疫学警報を発令し、罹患した可能性がある場合の監視、予防、対応措置を強化していた。

ギラン・バレー症候群 (GBS) は、免疫系に影響を及ぼし、筋力低下や麻痺を引き起こす。また、呼吸器系を攻撃し、患者の死につながる可能性がある神経系の障害だ。

保健大臣によると、この緊急命令により、ペルー国立戦略的医療資源供給センターは、この病気の影響を受けた患者の治療のために 5,000バイアルの免疫グロブリンを入手する作業が容易になるという。

2023年6月以降、ペルー全土で 182人のギラン・バレー症候群の症例が報告され、そのうち 147人が退院し、31人が入院中だ。4人が死亡している。







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