ヨーロッパの10月以来の感染拡大は、ほとんど野放図の状態となっておりまして、1年前などの最大感染確認数記録など、とっくに更新している国が多いです。
その中でも、5月から観光を再開しているギリシャは泥沼です。
以下は全パンデミック期間のギリシャの7日移動平均での感染確認数の推移です。
ギリシャのワクチンの二度の完全接種率は、61%となっていて、ヨーロッパでは、特に高くも低くもない数値となっています。
この感染の急拡大に伴い、ギリシャでは、新たな制限が実施されました。
これに関しては、在ギリシャ日本国大使館に以下の通達があります。
ギリシャ 国内制限措置の一部強化及びワクチン3回目接種対象者拡大
在ギリシャ日本国大使館 2021/11/05
1 新規感染者数が最多を記録するなか、ギリシャ保健省は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大への対策として、国内制限措置の一部強化を発表しました。新たな措置は、今週6日(土)から有効とされています。新たな措置により、ワクチン未接種者に対して、より多くの義務が課せられることになりますので、ご留意ください。
なお、今回の措置は未だ官報に掲載されておりませんので、詳細については判明次第、別途お知らせさせていただきます。
(1)ワクチン未接種者に対し、民間・公共部門を問わず、全ての職場において、週2回のPCR検査かラピッドテストの受検を義務づける。
(2)ワクチン未接種者に対し、公共機関、銀行、ショッピングセンター、カフェ、レストラン等の「免疫者と非免疫者の混合」タイプの施設(屋外部分を含む)、その他の全ての屋外施設の他、美容院等日常生活に必要不可欠とはみなされない場所へ入場する際、PCR検査かラピッドテストの陰性証明書の提示を義務づける。ただし、食料品店(スーパーマーケット含む)、教会、薬局では、陰性証明書の提示義務はない。
(3)「免疫者と非免疫者の混合タイプ」の施設・店舗、競技場における監視、及び経営側に対する罰則を強化する。違反した経営者には5,000ユーロの罰金と15日間の営業停止を科すこととする。
2 ギリシャ保健省は、5日(金)から、ワクチン3回目接種の対象をこれまでの50歳以上から18歳以上に拡大する旨発表しました。3回目接種の条件としては、2回目のワクチン接種完了から6か月以上経過していることとされています。
この在ギリシャ日本国大使館の通達からは、ギリシャではすでにブースターショットも始まっていることがわかり、しかも、ブースターショットの対象年齢が、
「 18歳以上に拡大」
していることもわかります。
このギリシャのような政策を行うヨーロッパの国がどれだけあるのかはわからないですが、以下の記事で取りあげましたように、デンマークでは「コロナ対策は終了した」と宣言したにもかかわらず、コロナ対策が復活する兆しがあります。
すべてのコロナ対策が終了したはずのデンマーク当局が、感染拡大の中「より多くの人がワクチンを接種しないと再び社会を閉鎖する」と発言。12歳以上のワクチン接種率はすでに85%なのに…
投稿日:2021年11月2日
現在のヨーロッパの感染状況がどの程度のものなのかは、いくつかの国でデータを上げてみます。
全部一気にですと、見にくいですので、数カ国ずつ掲載します。
多くの国で「過去半年で最大」の感染を更新し続けていることがわかります。
ヨーロッパの人口100万人あたりの感染状況(クロアチア、アイルランド、ハンガリー、デンマーク、アイスランド)
ourworldindata.org
ヨーロッパの人口100万人あたりの感染状況 (ブルガリア、オランダ、ドイツ、ポーランド、ノルウェー)
ourworldindata.org
これが今後どうなるのかというのはわかりません。
減少していくのか、さらに増加していくのかはわかりません。
しかし、これから「冬」です。
ヨーロッパも日本と同様、多くの国で冬は寒くなります。
以下の In Deep の記事で書きましたが、寒さは暑さの何十倍も人を殺します。
エネルギー危機が今後「経験したことのない過剰死」に直結する予測が。これがジェノサイドの次章となる可能性も
投稿日:2021年11月3日
どうなるのかは、コロナに関してはわからないです。
しかし、全体として、非常に厳しくなりそうです。