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太陽活動と宇宙 異常な現象

太陽フレアが、珍しい「太陽津波」を引き起こす。同じ黒点から数日中にXフレアが発生する可能性あり

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太陽活動は全体としては活発ではない状態で推移していたのですが、8月26日に、黒点の活動領域 AR2859 が太陽フレアを発生させました。

この太陽フレアの規模自体は Cクラスのもので、強いものではなかったのですが、しかし、このフレアが、かなり珍しい現象である「太陽津波」と呼ばれる現象を引き起こしたことがスペースウェザーで報告されていました。

太陽津波というのは、フレアの爆発により、エネルギーが太陽の表面に広がっていく様子で、2009年に太陽津波が観測された際のアストロアーツの記事には、以下のように書かれています。

太陽津波は、1997年に太陽観測衛星SOHOによって初めてとらえられた現象だ。太陽表面の活発に活動する領域で爆発が起き、大量のガスが放出され、爆発地点を中心に津波が同心円状に広がっていくようすが記録された。

津波は地球の直径を超える高さで、爆発が起きた中心地点から数百万kmも離れたところにまで到達した。

太陽津波は、水の波ではなく、高温プラズマと磁気の巨大な波である。 AstroArts 2009/12/15)

ここにありますように、太陽津波というのは、

> 高温プラズマと磁気の巨大な波

の現象です。太陽の大きさを考えますと、実にダイナミックな現象ともいえます。

今回、NASAの太陽観測衛星から撮影された太陽津波は以下のようなものです。

少しわかりにくいかもしれないですので、先に目視できる「範囲」を示しておきます。以下の白く囲った部分の色に変化が起きていることがわかります。その部分が、プラズマと磁気が太陽表面で広がった部分です。


spaceweather.com

以下がその動画です。

2021年8月26日に観測された太陽津波

spaceweather.com

太陽フレアは、エネルギーの高い順から、

・X
・M
・C

などというようにカテゴライズされていまして、今回の太陽津波を起こしたフレアは Cクラスのものでした。

しかし、この同じ黒点は、その後、Mクラスのフレア(M4.7)を発生させており、次第に規模が大きくなってきていまして、スペースウェザーは、現在の傾向が続く場合、Xフレアが発生する可能性があると記しています。

また、Mクラスのフレアにより、8月30日頃(日本時間で 8月31日)から、地球で弱い地磁気嵐(G1クラス)を引き起こす可能性があるとも述べています。

G1クラスの磁気嵐の場合は、実生活にはほとんど影響がないと思われますが、ただ、ノルウェーの 2018年の観測で、「磁気嵐の際に地中に強い電気が流れる」ことが観測されており、また、曖昧な傾向ですが、磁気嵐の後には、「地震が多く発生する」という観測が見られています。

以下の記事で取り上げたことがあります(日付けを見ましたら、ちょうど3年前の今日でした)。

太陽と地震 : 強力な磁気嵐が「地球の地質に強い電気を流す」ことを初めて知った時に思ったことは…
In Deep 2018年8月29日

これにより地震が起きるということではないですが、磁気嵐の影響は、人間の体調などを含めて、さまざまな部分に、わかりにくくあらわれることはあります。

たとえば、嶋中雄二さんの『太陽活動と景気』には、心臓病と地球の地磁気の関係を調査した以下の文章があります。

嶋中雄二著『太陽活動と景気』より

太陽活動と健康・精神

ロシアのペテルブルグ市とスヴェルドロフスク市における救急車の出動記録によれば、太陽活動が活発な日には、静穏な日に比べて、心筋梗塞と狭心症の発作が約 20%多い。

また、ロシアのいくつかの都市における多数のカルテを統計的に処理した結果、入院患者数は、太陽活動が盛んになる時期に増加していた。

フランスの医師サルドゥーと天文学者ヴァロの二人は 276日の期間をとり、心筋梗塞や卒中発作などが、黒点が太陽の中央子午線を通過したときに、84%の確率で起こることを明らかにした。

マリンとスリースターヴァは、1979年、こうした線に沿って、より長期間のデータの分析を行った。彼らは、1967年から 1972年の6年間にわたって、二つの病院に入院した 5,000件の救急心臓症例を、毎日の地磁気活動指標と関連づけた。

季節調整済みで月次データの比較を行った結果、彼らは、相関係数 0.4 から 0.8 の範囲の優位な相関を見いだした。太陽活動と景気

この他のさまざまな健康と地磁気活動の相関は、7年前の記事ですが、以下などにあります。

病気の時代 : 太陽活動での地磁気の乱れが誘発するもの。そして「新種」の病気の出現に震え上がるアメリカ国民
In Deep 2014年02月27日

今も一種の「病気の時代」ですので、何となく影響はあるのかもしれません。

また、今後、Xクラスなどの強力なフレアが発生すれば、数日間は地球の地磁気が乱れるとも思いますので、いろいろありそうです。







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