以前、2017年のことですが、 In Deep で以下の記事を書かせていただいたことがありました。
太陽が暗くなってきている
投稿日:2017年12月17日
これは、文字通り、太陽からの地球への全放射照度(TSI / 太陽からの面積あたりの放射エネルギーを表す量)が低くなっていることを NASA が発表したことをご紹介したものでした。
要するに、地球への太陽光そのものが減少してきているという内容でした。
しかし、最近、アメリカ地球物理学連合が発表した内容では、それが太陽光の影響なのかどうかはわからないながらも、
「 2017年以来、地球の光が 0.5%減っている」
ということを発表していました。
要するに、先ほどの記事を書きました 2017年より「さらに地球は暗くなっている」と。
地球の明るさの推移
©Goodeetal(2021),Geophysical Research Letters
その原因は、突き止められていないようです。
地球の明るさに影響を与えるものはいろいろとあるようですが、いずれにしても、
「地球はどんどん暗くなってきている」
ということは、上のグラフからもわかります。
それを紹介していた記事をご紹介します。
地球温暖化云々という言葉が多く出てきますが、関係ないはずです。地球は温暖化していません。
暗い毎日 : 地球は 2017年以来 0.5%「薄暗くなった」が、科学者たちは、その理由を突き止められない
Dark days: Earth has 'dimmed' by 0.5% since 2017 and scientists aren't sure why
sott.net 2021/10/03
科学者たちは、気候変動により地球が暗くなっていることについて発表した。地球照の測定値と衛星測定値を使用して、地球が薄暗くなっていることがわかったのだ。
その理由については、気温が上昇しているため、明るい雲が少なくなったためではないかとしている。
アメリカ地球物理学連合(AGU)は、2021年9月30日、地球で温暖化する海が、太陽光を宇宙に反射する明るい雲の数を減らしていると述べた。その結果、より多くの熱が地球の表面に到達する。
追加の高温は、おそらく、さらに海の温暖化につながると見られるが、しかし、この結果は、多くの科学者たちが考えていたこととは反対だった。
彼らは、より地球が暖かくなると、より明るい雲とより高い反射率(アルベド / 天体の外部からの入射光に対する、反射光の比)につながり、より多くの熱が反射されると考えていた。その結果は、温暖化を緩和し、気候システムのバランスをとるのに役立つだろうと彼らは述べていた。しかし、結果は、科学者たちの想定していたことと反対のことが真実であることを示している。
新しい地球の反射率(アルベド)研究は、査読付きの AGU ジャーナルに掲載されている。
Earth is dimming due to climate change
これらの研究者は、20年間の地球照測定と衛星測定を使用し、地球のアルベドまたは反射率の低下を定量化した。地球照は、太陽光が地球から月の夜景に跳ね返ったときに起こる。
南カリフォルニアのビッグベアソーラー天文台は、1998年からの地球の輝きのデータを収集した。
科学者は次のように述べている。
地球は現在、20年前よりも 1平方メートルあたり約 0.5ワット少ない光を反射している。光の反射の低下のほとんどは、過去 3年間の地球照データで発生している。...これは、地球の反射率が 0.5%減少したことに相当する。
地球の調光は、地球の気候システムによってどれだけ多くの太陽エネルギーが捕捉されているかという観点からも見ることができる。
この重要な追加の太陽エネルギーが地球の大気と海洋に入ると、それは地球温暖化に寄与する可能性がある。
近年、気候が温暖化するにつれて、地球は薄暗くなってきた。これは予想していなかったフィードバックであり、地球をさらに暖めることが予測できるものだ。
明るい雲が少なく、地球が薄暗いというこのストーリーの背景には何があるのだろうか。気候研究には本質的に予測不可能なものがあるのかもしれない。
いずれにしても、科学者たちは、地球の輝きの測定値と衛星データを使用して、特にこの研究の過去 3年間で、地球が大幅に暗くなったことを知った。