2017年12月15日 雹嵐により白く染まったオマーンの砂漠
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この 12月の北半球は、全体的に冬の嵐や著しく低い気温などによる厳しい気候の場所が多くなっていますが、雪や雹(ひょう)とは基本的に無縁砂漠の国であるアラビア半島のオマーンとアラブ首長国連邦で激しい雹嵐が発生し、砂漠が白く覆われるという珍しい出来事が起きました。
雪の上を歩くラクダたち 12月15日
雪国のような光景となったオマーンの街 12月15日
ドバイの報道より
・Storm centre
その当日のアラビア半島付近の天気図を見てみますと、悪天候に襲われたのはイラン、アラブ首長国連邦、オマーンなどだったようです。
下の天気図は、緑と黄色の部分が悪天候をもたらした雲の分布となっているようです。
12月15日のアラビア半島付近の天気図(緑と黄色が雨雲)
基本的には、雹が降ったりするということはない土地ですので、中東のニュースでは大きく報じられていました。
砂漠が白く染まった後は、すぐに雹は溶けだし川となって流れだし、小さな洪水を発生させたようです。
雹の後の洪水の様子を伝えるドバイの報道
ここ1、2年は、アラビア半島の砂漠で、こういう今までなかったような天候が現れることがたびたびあり、こういうことが繰り返されると「砂漠ではなくなっていく」というようなこともあり得るのかもしれません。
実際、最近は一時的ということなのでしょうけれど、「緑化した砂漠」がサウジアラビアの各地に出現しています。
12月8日 緑化しているサウジアラビアの砂漠
今は大きく世界の「環境の配置転換」が進んでいる時なのかもしれません。