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米国の広範囲が「デレチョ」と呼ばれる突発的な暴風雨に襲われ、多くの農作地帯に壊滅的な被害

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デレチョにより壊滅的な被害を受けたイリノイ州のトウモロコシ畑

accuweather



デレチョとは

エルニーニョの影響もあるのかもしれないですが、いよいよ気候の荒れ方が顕著に出始めている出来事が世界各地で報じられています。

国や地域によって、起きていることはまったく異なりますが、猛暑の地域もあれば、観測史上最低の気温を更新し続けているオーストラリアのような例もあります。

アメリカでは、「デレチョ (derecho)」と呼ばれる直線的に移動する暴風雨が発生し、建物や畑に大きな被害を出したことが報じられています。しかも、2日連続で発生する可能性が伝えられています。

デレチョは、メソ対流系として知られる、急速に移動する激しい雷雨のグループを伴う広範囲にわたる長命の直線状の暴風雨。デレチョは、ハリケーンや竜巻レベルの強風や、大雨、鉄砲水などを引き起こす可能性がある。

Derecho

6月30日に発生したデレチョは、ネブラスカ州オマハからオハイオ州まで、1200キロメートル以上の直線的な移動を見せましたが、今後も連続して発生する予測が立てられています。

気になるのは、今回の被害を受けているのが、主に「コーンベルト」と呼ばれている米国の一大トウモロコシ生産地域だということです。

この地域は猛烈な干ばつが続いていて、何もなくとも、今年の収穫量に問題が発生する可能性があることを以下で取り上げています。

[記事] アメリカのトウモロコシ生産が干ばつにより近年最悪級の収獲量の低さになるおそれ
 地球の記録 2023年6月24日

 

この記事に、現在の米国の「熱波ゾーン」マップを載せました。

6月22日の米国の「熱波ゾーン」

 

今回のデレチョは、この熱波ゾーンの北側の外側を直進していったようで、つまり、「強力な熱波の影響をそれほど強く受けていなかった地域のトウモロコシを壊滅させた」ことになるようです。

しかも、デレチョの発生条件が今後も揃う可能性が高いようで、米国のトウモロコシ生産には厳しい状況が続くようです。

今回のデレチョについて報じていた記事をご紹介します。




 


米国中西部がデレチョの襲来を受けた後、その第2ラウンドの激しい嵐が予測されている

Round Two Of Severe Storms Expected After Derecho Wallops Midwest
zerohedge.com 2023/07/01

6月30日のデレチョの発生により、ネブラスカ州オマハからオハイオ川までの 1200キロメートル以上にわたって、建物や車両が損傷し、トウモロコシ畑が壊滅的な影響を受け、数十万人が停電に見舞われた。

天気予報によると、7月1日に再び嵐が同じ地域を襲う可能性がある。

FOX 予報センター によると、平原地方で激しい嵐が発生し、午後にかけて東部に進む見込みだ。

ネブラスカ州リンカーン、ミズーリ州セントルイス、ケンタッキー州ルイビル、シンシナティ; ナッシュビル、テネシー州ノックスビルなどでは、7月1日に非常に強い、被害をもたらす直線嵐が吹く危険性が高まっている。

6月30日の激しい雷雨はデレチョの基準を満たしており、インディアナ州とイリノイ州の全域で約 30万人が停電した。

目立った被害の様子も投稿されている。


IL Corn


Emmy Reports

 

FOX ニュースによれば、一部の気象観測員たちは、この 6月30日の出来事を、推定 110億ドル (約 1超5000億円)の被害をもたらした 2020年米中西部を移動した歴史的なデレチョに喩えているという。

今日、中西部では第二弾の暴風雨の可能性に注目が集まっている。







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