スーダンの村で、周囲が全面的に浸水して行き場を失う家族
東アフリカといえば、激しい干ばつが進行していることなどが思い浮かばれるのですが、現在、この地域は干ばつどころか、非常に激しい洪水に見舞われています。
エジプトからコンゴ民主共和国などにまで続く広大な大河、ナイル川がかつてないほどの増水を見せているのです。
現在のナイル川は、少なくとも今世紀の中では最大の水位となっているようで、ナイル川上流周辺で深刻な被害が出始めています。
ナイル川(青のライン)
・cruisetheriver.velvet.jp
水没した村から避難する人たち
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8月4日の報道では、スーダンで、これまでの数日間で 76人が洪水により死亡し、数千の家屋が破壊されたと報じられています。
2016年8月4日の報道より
救助活動をしている赤十字の職員
増水により破壊された橋
このナイル川の増水は、報道によれば、通常ではない雨が続いているせいだということで、ナイル川の水は今なお増え続けているのだそうです。そのたろ、スーダンやエチオピアなどでの今後の洪水の拡大が懸念されています。
ちなみに、スーダンの隣の「南スーダン」は、今現在、下のような「政権崩壊」の渦中にあります。
南スーダン大統領、閣僚6人を解任 暫定政権は崩壊危機
朝日新聞デジタル 2016/08/04
キール大統領派とマシャル前副大統領派による大規模な戦闘が再発した南スーダンで、キール氏は2日、マシャル氏派の閣僚6人を解任した。ロイター通信が3日伝えた。4月に発足した両派統一の暫定政権は崩壊の危機に直面しており、再び戦闘が始まる危険性が高まっている。
7月にジュバで起きた戦闘では300人以上が死亡。国連によると約6万人が住む場所を追われ、隣国ウガンダなどに避難している。
ナイル川は南スーダンも流れていますが、増水が続くような場合、南スーダンでは、政治混乱と自然の混乱が同時に発生する可能性もあります。