2019年9月7日 ハリケーン・ドリアンに破壊されたバハマ島の石油貯蔵施設
アメリカへ接近したハリケーンとしては史上最強クラスの勢力だったハリケーン・ドリアンは、結果的には、アメリカ本土へはほとんど影響を与えないまま、現在は、カナダを通過しています。しかし、フロリダ州から近いバハマ諸島各地は、このハリケーン・ドリアンの直撃を受け、同国としては、まさに「史上最悪の被害」となっています。
そして、時間の経過と共に、その被害の様相が明らかになっていまして、以下の記事でもふれましたが、多数の方の安否がわかっていないと同時に、インフラを含む建物や施設の非常に大規模な破壊がもたらされていたことがわかりつつあります。
大西洋上にはハリケーンを含む暴風雨が5つ存在し、アジアでは2つの台風が同時に北上中。また、ハリケーン・ドリアンに襲われたバハマ諸島では「数千人が安否不明」であることが判明
その中でも、緊急を要する事態としては、バハマ諸島の最北にあり、アメリカ本土に最も近い島であるグランドバハマ島の石油施設がハリケーン・ドリアンによって、破壊され、海に原油が流出していることが判明したことです。
上空から撮影されたバハマ島の石油施設
海に流出している石油
バハマ諸島グランドバハマ島の位置
・Google Map
写真を見ますと、グランドバハマ島のこの石油施設は、ビーチのすぐ隣にあり、そこにも原油が飛ばされていることがわかります。
バハマ諸島は、700以上の島々で構成されていますが、このグランドバハマ島を含む多くの島々は観光で成り立っていまして、バハマ諸島の多くの島が、ダイビングなどのマリンスポーツを楽しめるリゾート地として有名な場所です。
また、下の写真のように、バハマ諸島はどの島も、とても美しい光景に恵まれた場所でもあります。
ハリケーン・ドリアンがやって来る前のバハマ島
それが今は、その多くが、下のような状況となっています。
2019年9月7日 バハマ諸島アバコ島の状況
それに加えて、現在起きている石油の流出も海を汚染する可能性があり、観光国としてのバハマは非常に厳しい状況となっているように思います。
いつかは再建されるにしても、相当長い道のりとなる可能性がありそうです。
しかし、今はまだ被害の全容自体が判明していない状況ですので、当局はまずは行方不明者たちの捜索と、バハマ諸島全体としての被害の把握を急いでいます。