2019年9月6日の大西洋上の暴風雨とハリケーン
北半球では、「熱帯低気圧シーズン」となっておりまして、アジアでは、台風が次々と発生し続けていますけれど、大西洋でも、その状況はかなり激しいことになっていまして、9月6日の時点で、
・ハリケーンが1つ
・熱帯暴風雨が1つ
・暴風雨に発達する可能性のある熱帯低気圧が3つ
という配置になっており、非常に激しい気象状況となっています。
このうち、バハマ諸島を壊滅状態とさせたハリケーン・ドリアンは、アメリカ本土への影響が懸念されていましたが、9月7日の時点では、アメリカ本土への影響は限定的なようです。
今後、ハリケーン・ドリアンは、以下のようなルートでカナダ東部へと進み、その後、消滅すると見られます。
そして、以下の記事などでふれましたバハマ諸島のハリケーン・ドリアンの被害は、想像を上回るものとなっていることが、次第に明らかになりつつあります。
以下は、9月7日の時事通信の報道ですが、「数千人が安否不明」という情報があるようです。
バハマ北部、数千人が安否不明か
時事通信 2019/09/07
米CNNテレビなどは6日、超大型ハリケーン「ドリアン」が直撃したカリブ海の島国バハマで、数百人から最大数千人が安否不明となっていると報じた。これまでに確認された死者は30人。被害の全容が分かっておらず、サンズ保健相は地元ラジオに「死者数や人的被害について、想像を絶する情報に備える必要がある」と述べ、死者数が大幅に増える恐れがあるとの見方を示した。
バハマ北部では、洪水などの水が引いた後の様相が明らかになりつつあり、「完全な破壊」がなされていることが見てとれます。
2019年9月6日 破壊の様相が明らかになったバハマ諸島
現在、大西洋に発達している低気圧や熱帯暴風雨で、アメリカや、あるいはバハマ諸島などに直接影響を与えるものはない可能性が高いですが、今の状態を見ていますと、今後もしばらく熱帯暴風雨やハリケーンの出現がありそうです。
なお、アジアにおいては、台風13号(国際名:レンレン)が、9月7日から、ソウルを含む韓国の多くの地域に影響し、夕方からは、北朝鮮を直撃する可能性が高いです。ただでさえ食糧不足が続く北朝鮮に、収穫期のこの台風の影響は厳しいものとなるかもしれません。
また、台風15号(国際名:ファクサイ)は、9月8日の午後から日本列島に影響を与え始め、9月9日には関東地方を直撃するものと見られます。
台風13号と台風15号の予想進路
・気象情報
海水表面温度が高いままの状態ですと、今後も、台風にしてもハリケーンにしても、このような暴風雨が次々と出現していく可能性があります。
そして今の時代は、それらの暴風雨が、スーパー台風やスーパーハリケーンに発達しやすいことも事実です。現在日本に向かっている台風はそういう強力なものではないですが、今後は何ともいえません。