2016年8月12日のクロアチアの報道より
今年の夏は、南半球の寒波は激しいものがありますが、その寒波が北半球でも見られるようになっています。
バルカン半島の中央部に「夏とは思えない気温」が広がっているのです。
一般的にバルカン半島とは、下の地域を指しますが、白で囲んだ国や地域が現在、大変な寒波に見舞われています。
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下は、さきほどの地図で白く囲んだあたりの 8月12日の最低気温です。
クロアチアの内陸部で 5℃とか 7℃というような気温となっていて、ボスニア・ヘルツェゴビナの内陸部には「 1℃」という数字も見えます。
これはもはや夏とはいえない気温ですが、これがどのくらい奇妙な気温かといいますと、たとえば、クロアチアのザグレブという街とドブロヴニクという街の気温と、日本の東京の気温の年間の推移を比較したグラフを見ると、クロアチアは日本の本州などと似たような気温の推移をしていることからもわかります。
東京とクロアチア2都市との気温の比較
東京で、8月に「最低気温 3℃」などになれば、それは驚くべきことですが、今のクロアチアは、冒頭のように、現地のメディアで驚きをあらわす報道がなされています。
この奇妙ともいえる寒波の報道をご紹介します。
Croatia wakes up to coldest August 12 since measurements began
THE WATCHERS 2016/08/12
クロアチアで8月12日の気温としては観測が始まって以来最も低い気温を記録された
クロアチアの首都ザグレブで 8月12日、この日としては、クロアチアで気温の測定が正式に始まって以来の 7.2℃という気温が記録された。
それ以前の記録は、1949年の 8月12日に、ザグレブの南南西 133キロにあるリエカという街で記録された 12.6℃だったので、大幅な記録更新となる。
クロアチア全体の最低気温もまた肌寒い傾向で、3℃から 9℃の間だった。
アドリア海沿岸の都市や地域は 20℃程度の最低気温だった。
独立系の気象サービスによって記録されたデータによると、クロアチアの山岳地帯にあるリカ地方では、この 8月12日に 1.6°Cの最低気温を記録している。
また、山岳地帯にあるザンビザンでは マイナス 2.0℃の最低気温と、5cm の積雪を記録した。
8月すべてを通して、クロアチアで記録された、これまでで最も低い気温は、1995年8月29日にザグレブ近くまカルロヴァツで記録された 4.5℃だったので、これらの山岳地帯での気温は、クロアチアの8月の低温の記録を更新したことになる。
クロアチア気象局によれば、この記録的な低温は続くことはないと述べており、徐々に夏らしい気温に戻っていくだろうという。8月と9月は、全体として、平年より気温が高くなると気象局は予測している。