この 7月に入って、世界の各国で、コロナワクチン接種が「義務化」され始めています。
以下の記事では、イギリスで「人が集まる場所へ立ち入るにはワクチン接種証明が必要」である発表が、ロックダウン解除の直後におこなわれたことを記しました。
イギリスでロックダウンの解除がおこなわれた「数時間後」、英国首相がワクチンパスポートの完全な実施を発表。どこに入るのにもワクチン接種証明が必要に
投稿日:2021年7月20日
ヨーロッパでは、他にもフランスやギリシャが、それに先駆けて同じように、「特定の場所に入る際」、「特定の職種の人たち」に対してワクチン接種を義務化しています。
統計サイトの statista が、7月14日時点で「ワクチン接種義務のある国や地域」を発表していました。
以下の通りです。
中国や北朝鮮などがまったく義務化されていないあたりは注目に値しますが、それはともかく、以下のような感じとなっています。
イギリスやフランス、ギリシャなどでは、その後、「ワクチンパスポートがないとどこにも入ることができないし、特定の職種では仕事を続けることもできない」という状態となっていますので、事実上の「成人全体の義務化」に近いとは思われます。
■ すべての成人にワクチン接種が義務付けられている国
・タジキスタン
・トルクメニスタン
・バチカン市国
■ 特定の成人(職種など)にワクチン接種が義務付けられている国
・米国
・英国
・フィジー
・フランス
・イタリア
・ギリシャ
・ロシア
・カザフスタン
■ 特定の場所への立ち入りにワクチン接種が義務付けられている国
・パキスタン
・サウジアラビア
なお、イスラエルも 7月21日以降、「特定の条件下でワクチン接種が義務付けられる国」となります。
以下の記事でふれています。
そろそろ気づきましょう。今はナチス時代の粛正下と同じだということを
In Deep 2021年7月20日
世界のワクチン接種義務化の状況について、医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)が、その進展状況を伝えていましたので、ご紹介します。
Covid-19 : トルクメニスタンがすべての成人に予防接種を義務付ける最初の国となる
Covid-19: Turkmenistan becomes first country to make vaccination mandatory for all adults
BMJ 2021/07/12
トルクメニスタンは、18歳以上のすべての国民にコロナウイルスの予防接種を法的に義務付けると、国の保健省が 7月7日に発表した。医学的禁忌のある人たちだけが免除される。
トルクメニスタンのワクチン法は世界で最も厳しく、3月以来、公的部門と民間部門の両方の職種で「接種を受けなければ、すべての仕事を続けることができない」という政策を実施しているサウジアラビアの法律を上回っている。
カザフスタンでは、7月2日以降、運輸、小売、銀行、通信など、幅広い業界のすべての雇用主に従業員へのワクチン接種を義務付けている。6月中旬以降、ホスピタリティ、教育、ヘルスケア、エンターテインメントの各セクターの企業は、スタッフの 60%以上にワクチン接種を行う必要がある。
他の国々
しかし、これらの国のように権力が中央集権化されていない他の国々も、人口の大部分に強制的なワクチン接種を行う方向に向かっている。
ギリシャは、どのカテゴリーの職種がワクチン法に含まれるかを発表する、と政府のスポークスマンは 7月8日に述べた。
フランス政府は 7月7日、医療従事者にコロナウイルスワクチン接種を義務付ける法律を準備していると述べた。「それは職種としての責任の問題だ。フランスの人口の中で最も脆弱な人々と毎日接触している人々に強制的な予防接種を行う」と財務大臣は CNBC に語った。
フィジー政府は 7月9日、すべての従業員にワクチン接種を実施すると発表した。フィジー首相は演説で、「会社の最高経営責任者であるか、個人事業主であるか、従業員であるかは関係ありません」と述べた。
「仕事を続けるにはワクチン接種を受ける必要があります。そうしないと、事業が閉鎖されるリスクがあります。これは今や政府の政策であり、法によって執行されています」
ラトビア政府は現在、公務員、医療従事者、ソーシャルワーカー、教師などに予防接種を義務付ける法律を進めている。また、9月15日までに予防接種証明書 / ワクチンパスポートを取得していない従業員を解雇することを民間雇用主に許可する。
ワクチン接種率が最も高い中央アジアの国々はアゼルバイジャンとカザフスタンで、人口の 23%と 21%が少なくとも 1回の接種を受けている。他の中央アジアの国々は、タジキスタン 3.7%、アルメニア 2.3%、キルギスタン 1.9%と低迷している。
トルクメニスタンは、ワクチン接種率の数字を発表していない。
中央アジアの地域のほとんどの国では、ロシアと中国のワクチンが使用されており、アストラゼネカ社ワクチンは供給が限られている。