ミニ氷河期の到来 異常気象

氷河期状態 : ヨーロッパのほぼ全域に「北極からの寒気」が直撃し、異常な寒波が各地に到来。少なくとも60人以上が寒さで死亡

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2017年1月9日のルクセンブルグの報道より

Deaths & travel chaos in Europe cold snap

先日、

モスクワで今世紀で最も低い気温を記録(その後、過去120年の最低気温を更新)
 2017/01/08

という記事の中で、ロシアでの異常な寒波についてご紹介していますが、この寒波は、ヨーロッパの広い範囲にも及んでいて、この数日、多くの国で記録的な寒さが続いています。

そして、各地で寒さによる死者が増大し続けています。

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この寒波は、北極からの冷たい大気の流れによるもので、「極渦」と呼ばれるものと関係する現象といっていいのだと思います。

その冷たい大気が流れ込んでいる地域は、下は数日前のものですが、大体、下のような状況となっているようです。

ヨーロッパの大気の状況 2016年1月3日

Weather Fanatics

この寒気にさらされているそれぞれの地域がどのような気温となっているかといいますと、1月5日から 1月7日の間くらいに記録された各国の最低気温は下のようになります。

2017年1月にヨーロッパ各地で記録されたその国の最低気温

 

・フィンランド -41.7℃

・スウェーデン -41.3℃

・ポーランド東部 -25℃

・スロバキア -42℃

・ドイツ南部 -20℃

・ロシア北部 -54℃

などと、ちょっと考えられないほどの気温となっています。

この寒波で、ポーランド、イタリア、ロシアなどで、低体温などのために多くの人が亡くなっていると報じられています。

昨年11月から寒さで65人が亡くなっているポーランドの凍結 1月8日

At least 33 die in cold snap across Europe

また、先ほどの大気の流れの図で、ギリシャやスペインなどのふだんは温暖な地域も大変な寒さに見舞われている可能性があることがわかります。

 

雪にみまわれるギリシャ・レスボス島の難民キャンプ

BBC

スペインでは非常に珍しい川の凍結

BBC
 

ヨーロッパのかなり広い範囲で、ちょっとしたミニ氷河期の状態に入っているのですけれど、問題は、この寒気が「一過性ではないかもしれない」ことです。

昨年あたりから、ヨーロッパや北米大陸などには北極からの異常な寒気がたびたびおとずれていますが、今はまだ冬の始まりともいえ、今後も同じような状況が何度もあらわれるようですと、いよいよ氷河期じみた冬の光景となっていく可能性があります。

アジアや他の地域にも、これは多少は影響するとは思います。

さすがに、この寒気が日本列島にまで同じような氷点下 20℃とか 30℃とかの気温をもたらすとは思えないですが、ある程度は、日本も複数回の寒波に見舞われる可能性はあると思われます。

時代はすでに「気候が変化したその先の時代」に少しずつ到達し始めているようです。







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