大量死 最期の食糧危機

国連安全保障理事会において食糧不安の専門家が「世界には小麦の供給が10週分しか残っていない」と述べる

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世界的な食糧危機が比較的近いかもしれないことは、このブログでも In Deep でも書かせていただいています。

それは最初はアフリカや中東から始まるかもしれないにしても、現在の世界の穀物生産の状況が「悪すぎるため」に、すぐに主要国も襲うことになることは避けられないと見られます。

やや陰謀論的かもしれないですが、世界のグローバリストたちが「飢餓が起きる」と声を揃えている現状では起きると確信できます。

 

[記事] 世界的な「肥料危機」も世界経済フォーラムによる「理想の実現」の路線である可能性が濃厚に。とはいえ、確かに私たち人類も食について考え直す時期ではあるとは思います
 In Deep 2022年5月10日

 

また、陰謀論を抜きにしても、特に小麦の生産地の天候の状況が過去最悪レベルに達していることを、アメリカ農務省が文書で示しています。以下の記事でご紹介しています。

 

[記事] 小麦の近い未来
 In Deep 2022年5月16日

 

北半球の穀物の生産見通しがある程度正確に出てくる夏以降、あるいは秋になれば、そのあたりの現実がわかることになると思うのですが、仮に「生産状況が良かった」という結果になれば、それはそれでいいことです。

ただ、「悪かった」となった場合、すでに「穀物在庫が存在していない」状況が出現し得ます。

そうなってからではパニックが出現するだけで、もはや一般の人たちに対応する手段はあまりなくなると思われます。

 

最近、世界的な「食糧不安の専門家」が、国連の安全保障理事会の会議で、

「世界には小麦の供給在庫が 10週間分しか残っていない」

と発言し、国連は対応を進めなければいけないと述べたことを米エポックタイムズが伝えています。

もちろん主要国には戦略的備蓄があるとは思いますが、世界全体分の小麦供給量としては、10ヵ月分しかないということのようです。

主要国にしても、「次に輸入する分が確保できない」という状況も考えられなくもないのです。

食糧がなくなれば、まず起きるのが「社会が荒れていく」ということです。

最近では、イランで小麦価格の急上昇に対して、反政府暴動が起きていることをご紹介しました。

 

[記事] イランで主食の小麦粉価格が「 300% 急上昇」し、大規模な反政府デモが拡大
 地球の記録 2022年5月21日

 

歴史的な世界のカオスの引き金をこの穀物不足が引き起こす可能性があります。

それはいずれは日本を含む主要国にも及びます。

エポックタイムズの記事をご紹介します。


世界には小麦の供給在庫が「10週間分」しか残っていないとアナリストは警告する

Analyst Warns World Has Just ‘Ten Weeks’ of Wheat Supplies Left in Storage
Epoch Times 2022/05/22

食糧不安の専門家は、ウクライナでの紛争で、そしてインドがここ数週間で小麦の輸出を禁止するようになったため、世界には小麦の供給在庫が約 10週間分しか残っていないと述べた。

農業分析会社のグロ・インテリジェンス社の最高経営責任者であるサラ・メンカー氏は、ロシアとウクライナの戦争は「長く燃え続けていた(食糧危機の)火に燃料を追加しただけ」であり、小麦不足の主な原因はそれではないと国連安全保障理事会に語った。

ウクライナとロシアはどちらも世界の小麦の約 3分の 1を生産している。

国連安全保障理事会の議事の記録では、メンカー氏は以下のように述べている。

「ロシアとウクライナの戦争が食料安全保障の危機を引き起こしたのではないことを明確に言うことから始めたいと思います。それは単に長い間燃えていた火に燃料を追加しただけです。これはCOVID-19のパンデミックがサプライチェーンの脆弱性を露呈するずっと以前から、私たちが検出していた危機なのです」

「この問題を皆さんと共有する理由は、たとえこの戦争が明日終結したとしても、食料安全保障の問題がすぐになくなることはないということを皆さんが理解することが重要だと確信しているからです。協調した行動が必要なのです」

メンカー氏は、データを提供するにあたり、今年の主要作物の価格上昇により、世界でさらに 4億人が「食糧不安」に陥ったと述べ、小麦の場合、世界は「現在、世界には 10週間分しか消費できる小麦がない」と述べている。

「今日の状況は、2007年と2008年に経験した状況よりも悪いです。肥料へのアクセスが厳しく制限されている一方で、世界でこれまでに見られた中で最も低い穀物在庫レベルが発生していることに注意することが重要です。世界中の小麦栽培地域での干ばつは、20年以上で最も極端なものです。同様の在庫問題は、トウモロコシやその他の穀物にも当てはまります。政府の見積もりは合算されていません」

先週、米国務長官のアントニー・ブリンケン氏は、ウクライナの小麦の輸出を阻止したとしてロシアを非難したが、ロシアはこれを断固として否定した。ブリンケン氏は、ロシア政府が戦争の武器として小麦を使用していると主張している。

「ロシア政府が食糧を武器として使用することは、その侵略を達成するのに役立つと考えているようです…これはウクライナの人々の精神を壊します」とブリンケン氏は述べている。しかし、メンカー氏は、世界の干ばつが小麦不足の一因となっていると指摘する。肥料の不足やその他の天候の問題により、食糧不足の火事に燃料が追加されたと彼女は述べている。

国連世界食糧計画の常務理事であるデビッド・ビーズリー氏は、世界は今「前例のない危機」に直面していると述べ、43カ国の 4900万人が「飢饉の扉の前に立っている」と述べた。同時に、飢饉とともに政治的不安定化が起こると述べている。

「この間にも、私たちはすでに暴動と抗議が起こっているのを見ています。スリランカ、インドネシア、パキスタン、ペルー」とビーズリー氏は述べた。

「ブルキナファソ、マリ、チャドで、すでに不安定な動向を見てきました。これらは、これから起こることの予兆にすぎません」







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