2016年1月4日のUSAトゥディより
・U.S. had more floods in 2016 than any year on record
アメリカの 2016年の災害に関する統計が発表され初めています。あらゆる自然災害が増加傾向にあるとはいえ、特に洪水による被害が非常に増加していて、1980年に統計が開始されて以来、大規模洪水の数は観測史上最高となりました。
下は、1980年からのアメリカ出発生した自然災害の件数の推移で、下のグラフは洪水の見当の推移です。
・USA Today
あらゆる自然災害が右肩上がりの上昇を見せていることがわかりますが、これは、アメリカだけの傾向ではなく、ある程度、世界的なものではあります。
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2016年のアメリカでの自然災害に関して、まとめられた The Watchers の記事をご紹介したいと思います。
2016年8月の近年アメリカ史上最悪の自然災害だったルイジアナの洪水
・TW
In 2016, United States had most floods since records began in 1980
2016年の米国は、統計が開始された1980年以来、最も多くの洪水が発生した
2016年の米国では 19 件の別々の 深刻な大規模洪水が発生した。
これは、統計が開始された 1980年以来、最も多い。
他の自然災害に関しては、2016年の米国では合計で 91 件の天候、気候、地質に関する災害が記録されており、こちらも統計が始まってから2番目の多さとなっている。
洪水以外の自然災害には、深刻な嵐、ハリケーン、森林火災、地震、熱波、干ばつが含まれる。
北米大陸全体では 160 件の自然災害が報告された。
この「深刻な自然災害」の基準は、少なくとも1名以上が亡くなった事象であるか、あるいは、経済的損失が 300万ドル(約 3億5000万円)を上回った災害だ。
2016年のアメリカでの最悪の自然災害は、8月にルイジアナ州で発生した洪水で、少なくとも 13人が死亡し、60,000 以上の建物が破壊された。その経済的損失は 100億ドル(約 1兆1500億円)に達した。
その他の大規模な洪水災害には、6月のウェストバージニア州の洪水、4月のヒューストンの洪水、7月のメリーランド州の洪水などがあげられる。
世界的レベルで見ると、2016年には 750件の大規模な自然災害があり、これは、過去 4年間で最高の数値となっている。世界的な災害での経済的損失は 2016年に 1750億ドル(約 20兆円)に上り、そのうち保険で支払われたのは 500億ドル( 5兆7500億円)だけだ。
2016年の全世界での自然災害で、最も経済的な損失が発生したのは 4月の日本の熊本地震( 310億米ドル / 3兆 5000億円)と、6月と 7月の中国の洪水( 200億米ドル / 2兆 3000億円)だ。カリブ海と米国でのハリケーン「マシュー」の被害額は、102億ドル( 1兆1700億円)だった。
世界的再保険会社であるミュンヘン再保険にある地球リスクリサーチ部門のピーター・ホッペ氏は、以下のように結論づけている。
「 2016年の気象関連の大災害を見ると、いまだ確認されていない気候変動による潜在的な影響が示されている。もちろん、個々の事象そのものは決して気候変動に直接起因するものではないが、地域により、結果的に恒久的な気象システムの変動による豪雨や雹を伴う嵐などの事象が発生する可能性が高くなっており、これらは気候変動の影響を受けていると考えられる」