米 CDC (疾病予防管理センター)の「ワクチン有害事象報告システム / VAERS」のデータの最新情報を定期的にご紹介しています。
今回は、11月5日までの以下のデータからです。
Found 875,653 cases where Vaccine is COVID19
前回分は以下になります。
[定期]アメリカの10月29日までのワクチン接種後の有害事象報告は 85万6919件、死亡事例は 1万8078件に。13歳と16歳の少女が新たに死亡
現時点で最新の CDC の有害事象の全体の報告数、死亡報告数、重症報告数のそれぞれの前回からの 1週間の推移は以下のようになります。
・有害事象報告 85万6,919件 → 87万5,653件(前週から 1万8,734件増加)
・死亡事例報告数 18,078件 → 18,461 件(前週から 383件増加)
・重症事例報告数 13万1,027件 → 13万5,400件 (前週から 4,373件増加) データ
まず、若い世代の有害事象報告です。
十代の有害事象と死亡事例
・12歳から17歳の有害事象報告 17,419件(データ) 前回 17,111件
・12歳から17歳の重症事例 1,579件 (データ) 前回は 1,507件
・9歳から12歳の有害事象報告 924件(データ) 前回は 897件
・9歳から12歳の重症事例 6件(データ)
・6歳から9歳の有害事象報告 75件(データ)
・6歳から9歳の重症事例 5件(データ)
なお、ここまでにあります「 6歳から 9歳」に関しては、このデータの集計日では、まだその年齢の子どもたちの報告が出る時期ではないですので、正規に接種されたものではありません。米チルドレンズ・ヘルス・ディフェンスの記事によると、これは、「不適切な年齢に接種された」事例だとのことで、つまり「間違って接種してしまった例」のようです。
続けます。
以下は、12歳から17歳の重症の事例の報告数と、死亡事例です。
・12歳から17歳のアナフィラキシー事例報告 3,161件 (データ) 前回は 3,082件
・12歳から17歳の心臓障害の事例報告 582件 (データ) 前回は 557件
この「心臓に関しての有害事象」に関しては、最近の記事で毎回書かせていただいていますが、 In Deep で書いた記事の中で、「心臓の細胞は増殖しない」ことを知りました。
すなわち、一度損傷を受けた心臓の筋肉は元に戻らないようです。以下は、科学者の荒川央さんの note の自らの記事のコメントからです。
> 心臓を構成する心筋の細胞は代表的な増殖をしない細胞の一つです。つまり損傷した部位は修復されませんので、一生そのトラブルを抱え続けなければいけなくなるという事です。 (note)
若い人であっても、心臓に損傷を受けると、一生の損傷となってしまう可能性があるようです。
また、イギリス政府機関の英国民保健サービス(NHS)で、30年にわたる外科医担当としてのキャリアを持つアンソニー・ヒントン博士という方が自らのツイートで以下のように書かれていました。
心筋炎は基本的にウイルスが原因となるものです。
ウイルス性心筋炎は、2年後には 10人に 2人、5年後には 10人に 5人が死亡します。
続けます。
・12歳から17歳の血液凝固障害の事例報告 124件 (データ) 前回は 117件
・12歳から17歳の「死亡」事例報告 30件 (データ) 前回は 29件
12歳から17歳の死亡事例は前回から 1例増加して、30件となりました。
今回のデータベースに新たに追加されたのは、ワシントン州の17歳の女性(ID 1828901)です。接種後約 5週間後に、心臓の異常を訴え、蘇生することなく死亡しました。報告した医師は、死因は「急性心筋炎」である可能性があると記しています。
以下は、 12歳から17歳のアメリカでの死亡事例の詳細です。ID 番号のリンク先に詳細な個別臨床データページがあります。
12歳から17歳までの30人の全死亡事例リスト
2021年11月5日まで
・15歳 / 女性 / ニューハンプシャー州
[症状]アナフィラキシー反応、心停止
[接種から死亡まで] 1日 (ID 1187918)・16歳 / 女性 / ウィスコンシン州
[症状]心停止
[接種から死亡まで] 9日 (ID 1225942)・15歳 / 男性 / コロラド州
[症状]心不全
[接種から死亡まで] 2日 (ID 1242573)・16歳 / 男性 / カリフォルニア州
[症状]死亡(原因不明)
[接種から死亡まで] 48時間以内 (ID 1382906)・16歳 / 男性 / ジョージア州
[症状]胃腸穿孔、状態悪化
[接種から死亡まで] 4日 (ID 1386841)・13歳 / 男性
[症状]インフルエンザ様疾患が2日間続いた後に死亡
[接種から死亡まで] 2日 (ID 1406840)・16歳 / 女性 / ペンシルベニア州
[症状] 胸痛、血球貪食性リンパ組織球症、心嚢液貯留、長期入院、死亡
[接種から死亡まで] 73日 (ID 1420630)・13歳 / 男性 / ミネソタ州
[症状] 小脳出血、 心停止、死亡
[接種から死亡まで] 17日 (ID 1431289)・13歳 / 男性
[症状] 不明
[接種から死亡まで] 不明 (ID 1463061)・13歳 / 男性
[症状] 心臓肥大、 心筋炎、死亡
[接種から死亡まで] 0日 (ID 1429457)・16歳 / 男性 / カリフォルニア州
[症状] 死亡
[接種から死亡まで] 27日 (ID 1466009)・16歳 / 男性 / ペンシルベニア州
[症状]死亡
[接種から死亡まで]6日 (ID 1475434)・15歳 / 男性 / ニューヨーク州
[症状]失神、心室性頻脈、死亡 (接種後4日目にサッカー場で倒れて死亡)
[接種から死亡まで]4日 (ID 1498080)・13歳 / 女性 / メリーランド州
[症状]心室頻拍、死亡
[接種から死亡まで]27日 (ID 1505250)・13歳 / 女性
[症状]死亡
[接種から死亡まで]不明 (ID 1655100)・16歳 / 女性 / ウィスコンシン州
[症状]肺塞栓症
[接種から死亡まで98日 (ID 1694568)・16歳 / 男性
[症状]心不全、心筋症
[接種から死亡まで]23日 (ID 1734141)・16歳 / 女性 / テキサス州
[症状]倦怠感、死亡
[接種から死亡まで]1日 (ID 1757635)・15歳 / 男性 / ニューハンプシャー州
[症状]心臓内腫瘤、 心筋壊死、 心筋炎 (遊泳中に心臓発作で死亡)
[接種から死亡まで]6日 (ID 1764974)・16歳 / 男性
[症状]自死
[接種から死亡まで]8日 (ID 1576798)・13歳 / 女性 / メリーランド州
[症状]急性膵炎、神経弛緩性悪性症候群、非感染性脳炎、全身性けいれん発作、死亡
[接種から死亡まで]15日 (ID 1815096)・12歳 / 女性 / サウスカロライナ州
[症状]呼吸管出血、死亡 (先天性染色体異常の基礎疾患あり)
[接種から死亡まで]0日 (ID 1784945)・16歳 / 女性 / ミズーリ州
[症状]死亡(死因不明)
[接種から死亡まで]91日 (ID 1823671)・16歳 / 男性
[症状]自殺 (注意欠陥多動性障害の病歴。接種後8日目にアパートの最上階から飛び降りて死亡)
[接種から死亡まで]8日 (ID 1576798)・15歳 / 女性
[症状] 無力症、脳死、心停止
[接種から死亡まで]27日 (ID 1592684)・13歳 / 男性
[症状] 多臓器不全、敗血症性ショック
[接種から死亡まで]3日 (ID 1633205)・15歳 / 男性
[症状] 死亡
[接種から死亡まで]4日 (ID 1668800)・14歳 / 男性
[症状] 肺水腫、心不全
[接種から死亡まで]38日 (ID 1690103)・16歳 / 男性
[症状] 心停止、心室細動、腸虚血
[接種から死亡まで]6日 (ID 1702154)・16歳 / 女性
[症状] 不明 (午前中に接種を受け、午後にベッドで死亡しているのが発見される)
[接種から死亡まで]不明 (ID 1732657)・15歳 / 男性
[症状]脳出血、 脳脳室破裂
[接種から死亡まで]4日 (ID 1755460)・17歳 / 女性 / ワシントン州
[症状]心停止、 死亡 (報告した医師は、死因は心筋炎と考えられると報告)
[接種から死亡まで]38日 (ID 1828901)
次に全体です。
全体の有害事象事例
毎回見ている「ベル麻痺(顔面麻痺の一種)」「流産、早産」「アナフィラキシー反応」は、以下のようになっています。
・ベル麻痺(顔面神経麻痺) 7,184件(データ) 前回 7,006件
・流産・早産・死産 2,768件 (データ) 前回 2,666件
・アナフィラキシー反応 224,738 件(データ)前回 220,644件
「血栓、血液凝固あるいは血小板減少」の報告は以下のようになっています。
・血栓 / 血液凝固 / 血小板減少 25,900件(データ) 前回 25,154件
ギランバレー症候群は以下のようになっています。
・ギランバレー症候群 1,735件 (データ) 前回 1,662件
アメリカでは、5歳から 11歳のワクチン接種も 11月3日から開始されましたので、次回以降の有害事象報告では、11歳以下の報告も増加すると見られます。