米 CDC (疾病予防管理センター)の「ワクチン有害事象報告システム / VAERS」のデータの最新情報を定期的にご紹介しています。
今回は、10月22日までの以下のデータからです。
Found 837,595 cases where Vaccine is COVID19
前回分は以下になります。
[定期]アメリカの10月15日までのワクチン接種後の有害事象報告は 81万8044件、死亡事例は 1万7128件に。基礎疾患のある12歳の女の子が接種後に死亡
現時点で最新の CDC の有害事象の全体の報告数、死亡報告数、重症報告数のそれぞれの前回からの 1週間の推移は以下のようになります。
・有害事象報告 81万8,044件 → 83万7,595件(前週から 1万9,551件増加)
・死亡事例報告数 17,128件 → 17,619件(前週から 401件増加)
・重症事例報告数 12万2,833件 → 12万7,457件 (前週から 4,624件増加) データ
まず、若い世代の有害事象報告です。
十代の有害事象と死亡事例
・12歳から17歳の有害事象報告 16,716件(データ) 前回 16,327件
・12歳から17歳の重症事例 1,435件 (データ) 前回は 1,372件
・9歳から12歳の有害事象報告 878件(データ) 前回は 858件
以下は、12歳から17歳の重症の事例の報告数と、死亡事例です。
・12歳から17歳のアナフィラキシー事例報告 2,976件 (データ) 前回は 2,878件
・12歳から17歳の心臓障害の事例報告 540件 (データ) 前回は 516件
この「心臓に関しての有害事象」ですが、最近 In Deep で書いた記事の中で、「心臓の細胞は増殖しない」ことを知りました。
すなわち、一度損傷を受けた心臓の筋肉は元に戻らないようなのです。以下は、科学者の荒川央さんの note の自らの記事のコメントからです。
> 心臓を構成する心筋の細胞は代表的な増殖をしない細胞の一つです。つまり損傷した部位は修復されませんので、一生そのトラブルを抱え続けなければいけなくなるという事です。 (note)
若い人であっても、心臓に損傷を受けると、一生の損傷となってしまう可能性があるようです。
続けます。
・12歳から17歳の血液凝固障害の事例報告 116件 (データ) 前回は 110件
・12歳から17歳の「死亡」事例報告 27件 (データ) 前回は 27件
12歳から17歳の死亡事例は前回から増加していません。
以下は、 12歳から17歳のアメリカでの死亡事例の詳細です。ID 番号のリンク先に詳細な個別臨床データページがあります。
12歳から17歳までの全死亡事例リスト
2021年10月22日まで
・15歳 / 女性 / ニューハンプシャー州
[症状]アナフィラキシー反応、心停止
[接種から死亡まで] 1日 (ID 1187918)・16歳 / 女性 / ウィスコンシン州
[症状]心停止
[接種から死亡まで] 9日 (ID 1225942)・15歳 / 男性 / コロラド州
[症状]心不全
[接種から死亡まで] 2日 (ID 1242573)・16歳 / 男性 / カリフォルニア州
[症状]死亡(原因不明)
[接種から死亡まで] 48時間以内 (ID 1382906)・16歳 / 男性 / ジョージア州
[症状]胃腸穿孔、状態悪化
[接種から死亡まで] 4日 (ID 1386841)・13歳 / 男性
[症状]インフルエンザ様疾患が2日間続いた後に死亡
[接種から死亡まで] 2日 (ID 1406840)・16歳 / 女性 / ペンシルベニア州
[症状] 胸痛、血球貪食性リンパ組織球症、心嚢液貯留、長期入院、死亡
[接種から死亡まで] 73日 (ID 1420630)・13歳 / 男性 / ミネソタ州
[症状] 小脳出血、 心停止、死亡
[接種から死亡まで] 17日 (ID 1431289)・13歳 / 男性
[症状] 不明
[接種から死亡まで] 不明 (ID 1463061)・13歳 / 男性
[症状] 心臓肥大、 心筋炎、死亡
[接種から死亡まで] 0日 (ID 1429457)・16歳 / 男性 / カリフォルニア州
[症状] 死亡
[接種から死亡まで] 27日 (ID 1466009)・16歳 / 男性 / ペンシルベニア州
[症状]死亡
[接種から死亡まで]6日 (ID 1475434)・15歳 / 男性 / ニューヨーク州
[症状]失神、心室性頻脈、死亡 (接種後4日目にサッカー場で倒れて死亡)
[接種から死亡まで]4日 (ID 1498080)・13歳 / 女性 / メリーランド州
[症状]心室頻拍、死亡
[接種から死亡まで]27日 (ID 1505250)・13歳 / 女性
[症状]死亡
[接種から死亡まで]不明 (ID 1655100)・16歳 / 女性 / ウィスコンシン州
[症状]肺塞栓症
[接種から死亡まで98日 (ID 1694568)・16歳 / 男性
[症状]心不全、心筋症
[接種から死亡まで]23日 (ID 1734141)・16歳 / 女性 / テキサス州
[症状]倦怠感、死亡
[接種から死亡まで]1日 (ID 1757635)・15歳 / 男性 / ニューハンプシャー州
[症状]心臓内腫瘤、 心筋壊死、 心筋炎 (遊泳中に心臓発作で死亡)
[接種から死亡まで]6日 (ID 1764974)・16歳 / 男性
[症状]自死
[接種から死亡まで]8日 (ID 1576798)・12歳 / 女性 / サウスカロライナ州
[症状]呼吸管出血、死亡 (先天性染色体異常の基礎疾患あり)
[接種から死亡まで]0日 (ID 1784945)・15歳 / 女性
[症状] 無力症、脳死、心停止
[接種から死亡まで]27日 (ID 1592684)・13歳 / 男性
[症状] 多臓器不全、敗血症性ショック
[接種から死亡まで]3日 (ID 1633205)・15歳 / 男性
[症状] 死亡
[接種から死亡まで]4日 (ID 1668800)・14歳 / 男性
[症状] 肺水腫、心不全
[接種から死亡まで]38日 (ID 1690103)・16歳 / 男性
[症状] 心停止、心室細動、腸虚血
[接種から死亡まで]6日 (ID 1702154)・16歳 / 女性
[症状] 不明 (午前中に接種を受け、午後にベッドで死亡しているのが発見される)
[接種から死亡まで]不明 (ID 1732657)・15歳 / 男性
[症状]脳出血、 脳脳室破裂
[接種から死亡まで]4日 (ID 1755460)
次に全体です。
全体の有害事象事例
毎回見ている「ベル麻痺(顔面麻痺の一種)」「流産、早産」「アナフィラキシー反応」は、以下のようになっています。
・ベル麻痺(顔面神経麻痺) 6,839件(データ) 前回 6,641件
・流産・早産・死産 2,599件 (データ) 前回 2,518件
・アナフィラキシー反応 216,294件(データ)前回 211,963件
「血栓、血液凝固あるいは血小板減少」の報告は以下のようになっています。
・血栓 / 血液凝固 / 血小板減少 24,526件(データ) 前回 23,765件
ギランバレー症候群は以下のようになっています。
・ギランバレー症候群 1,604件 (データ) 前回 1,539件
ここのところ、「ワクチン接種率の高い国での感染拡大が制御不能となっている」事例が見られます。以下では、シンガポールについて取り上げています。
ワクチン接種率84%のシンガポールの1日の感染数がついに5000人を突破。感染率は世界最大規模に。その中でブースターショットも進み、死者も激増
投稿日:2021年10月28日
シンガポールのワクチン接種率は 80%を超えていますが、 75%を超える高いワクチン接種率を誇るデンマークでも、感染確認数が今年 5月以来最高になったと報じられています。
以下は、過去半年間のデンマークの感染者数の推移です。
報道によれば、デンマークの感染率(R / 実効再生産数)も、2.01となり、今年に入って最高の感染率を示していると伝えられています。
デンマークの疫学者ヴィゴ・アンドレアセン博士は、取材に対して、
「ワクチンは大変に効果的ですが、ただ、私たちが望んでいたほど良くないことを示す何かが現在あります」
と述べています。
他もヨーロッパでは、ワクチン接種率の高低関係なく、一斉に感染数が上昇し、過去半年間で最大になっている国が大変多いです。
以下は、そのうちのセルビア、クロアチア、ルーマニア、ドイツ、ポーランドの、人口100万人あたりの感染確認数の推移です。
これらの感染拡大の主流が、シンガポールのようにブレイクスルー感染(シンガポールでは感染者の 75%がワクチン二度接種者)なのか、そうではないのかはデータがないのでわかりません。
しかし、これらのどの国もこれから気温の低い季節を迎えますので、常識的に考えれば、この増加傾向は拡大すると見られます。