2020年02月04日 午後1時
患者数 20,622人
死者数 426人
医学的観察経過対象者 171,329人
連絡先の追跡対象者 221,015人
(中国国家衛生保健委員会他)
新型コロナウイルス患者数は、昨日より 3200人ほど増加し、2万人を超えました。死者数は 426人となり、感染が確認された国は 27カ国に及んでいます。
2020年2月4日時点で感染が確認された国(27カ国)
・NCOVNEWS
患者数に関して、中国の数字は現状ではすでに実態を現していないとする見方が支配的で、たとえば、米ニューズウィークは、記事で以下のように述べています。
1月31日に発表された香港大学の研究論文によれば、肺炎が最初に発生した中国湖北省武漢市では感染者数が7万6000人近くに達している可能性がある。中国政府が発表した公式な推計値を大きく上回る数字だ。
香港大学医学部のガブリエル・リアン学部長率いる研究チームの推計によれば「1月25日までに武漢では7万5815人が感染した」という。
中国政府は3日、新型肺炎による死者は361人に達し、感染者は計1万7205人になったと発表した。このうち湖北省での感染者数が1万1177人だという。
リアン学部長は声明で、「武漢の公式な数字がわれわれの推計値よりはるかに少ないのには、いくつかの要因があるだろう」と述べた。
感染者が治療を受けられるまで時間がかかっていること、そして感染を確認するための検査にも時間を要することが大きいのではないかとリアン学部長は言う。
この
> 感染を確認するための検査にも時間を要する
に関しては、患者数が増えれば増えるほど、その時間もさらに大きくなっていくと思われますので、今後は、中国国内においての正確な患者数の把握は難しくなっていくのかもしれません。
中国では、2月3日から春節の連休が明けて、企業によっては通常の体制に戻ったとされていますが、感染源の武漢などの街は、以下のように街に人の姿がほとんど見えない感じとなっているようです。
中国に住む多くの外国人が退避していますが、以下のように、母国に到着した途端、消毒液を噴きかけられるというような、国によっては、なかなか大変な状態であるようです。これはインドネシアの人たちが帰国した時の様子です。
なお、新型コロナウイルスの患者数は、すでに SARS を超えていますが、いくつかの疾患との比較では以下のようになっています。
・China NHC、US CDC
文字にしますと、以下のようになります。新型コロナウイルスは、2月3日の時点の数字です。
新型コロナウイルスと他の感染症の比較
・新型コロナウイルス 症例 1万9734人 / 死者数 426人 (致死率 2.2%)
・現在の米国のインフルエンザ 症例 1300万人 / 死者数 1万人 (致死率 0.07%)
・SARS 症例 8437人 / 死者数 813人 (致死率 9.6%)
・MERS 症例 2494人 / 死者数 858人 (致死率 34.4%)
・エボラ出血熱 症例 3万4453人 / 死者数 1万5158人 (致死率 43.9%)
MERS やエボラ出血熱の致死率は飛び抜けていますが、患者数の拡大の速度で最も早いのは、上の中では、新型ウイルスと米国のインフルエンザです。
それにしても、MERS もコロナウイルスですが、その致死率というのは、このように 34%などという壊滅的なレベルに達する可能性があるものだと知りまして、新型コロナウイルスにおいては、そういう変異だけはしてほしくないと思います。
なお、MERS は、いまだに感染の終息は宣言されていません。