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ヨーロッパの農作物の生育状況が「過去数十年で最悪」の状態になっていることが判明

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jordantimes.com




世界第二位の小麦生産量のEU

ヨーロッパの猛暑と干ばつの状況は、なかなか深刻な状態に突き進んでいまして、フランスでは、すべての地方行政区域の約 6割に最高レベルの干ばつ警報が出ており、100以上の町で「飲料水が枯渇」しています。

(報道) フランスの「水危機」が壊滅的に

 

ドイツでは、物流の中心となっているライン川の水位が、運搬船の航行が不可能なレベルに達しようとしていることが報じられています。

(報道) ドイツのライン川の水位が燃料の運搬船が航行不能のレベルにまで低下

 

これは、ドイツとフランスに限った話ではなく、現在、ヨーロッパの半数以上が、警報レベルの干ばつ状態にあることが報じられています。

以下は、8月10日時点でのヨーロッパの干ばつ警報レベルの区分です。赤が最高レベル警報、次にオレンジ黄色の区分です。

ヨーロッパの干ばつ状況

brusselstimes.com

これでは、さすがに農作にも影響が出ているだろうとは思っていたのですが、世界の農業、食糧、生態系などの情報をリリースしているグロ・インテリジェンスが、最近、

「 EU の作物が、過去数十年で最悪の生育状況となっている」

報じていました。

土壌の水分濃度が過去最低レベルとなっており、しかも、少なくとも、あと半月や1ヶ月などはこの状況はそれほど変わらないと見られ、秋の収穫シーズンまでにどのようになるかが懸念されています。

農作に関しては、いい国も悪い国もありますが、全体としては、異例の猛暑で問題が出ている国のほうが多いです。中国なども広い範囲で、1ヵ月以上にわたり、40℃などを記録している地域が多くなっていまして、世界最大の食糧消費人口の中国でもいろいろと問題が起きている可能性があります。

秋が過ぎるまでは結果はわからないですが、来年、再来年にかけて、食糧の問題はさらに問題となっていくことは避けられなさそうです。

グロ・インテリジェンスの報道をご紹介します。




 


数十年で最悪の生育状況の中での EU の作物闘争

EU Crops Struggle Amid Worst Growing Conditions in Decades
Gro Intelligence 2022/08/11

フランスからドイツ、ハンガリー、そしてルーマニアに至るまで、幅広い作物が夏の熱波で枯れ、欧州連合(EU)の食料価格が上昇しており、世界最大の農産物と食料品の輸出地域であるこれらの国からの供給が減少する恐れがある。

この地域の作物の生育状況は、ここ数十年で最悪のレベルにある。農業への気候リスク・ナビゲーター(Gro's Climate Risk Navigator for Agriculture)を使用して EU と英国の総耕地面積で算出された植物健康指数は、過去 20年以上で最低レベルとなっている。このインデックスは、植物の健康状態を示す重要な指標だ。

さらに、干ばつ指数は、この地域の農地全体で干ばつが「中程度」のレベルであることを示しており、これは過去 20年間で最高の数値であり、土壌の水分レベルは少なくとも 2010 年以来最低であることを示している。

 

この EU での農業生産の減少は、ウクライナがロシアとの戦争の中で輸出の再開に苦労し、多くの主要な世界的商品が不足している中で発生している。これらの供給の混乱は、食料と肥料の価格の急激な上昇と相まって、世界的な食料安全保障の危機を悪化させており、この危機は何年も続く恐れがある。

EU は世界第 2位の小麦輸出国であり、アフリカや中東の多くの国に小麦を供給している。今年の悪天候は EU の小麦生産量を前年に比べて減少させるが、それでもウクライナの出荷が厳しく制限されたままであるため、EU は輸出を増やすと予想している。

EU で最大の小麦生産国であるフランスでは、この春の相次ぐ熱波により、6月下旬の収穫開始までの数週間で、植物健康指数と土壌水分レベルが急激に低下した。しかし、これは、小麦の生産量が前年比でわずかに増加すると予測されている第2の生産国であるドイツの生育状況の悪化が緩和したことで一部相殺された。

EU はトウモロコシの主要生産国であるが、動物飼料用トウモロコシを大量に輸入している。フランスでは、農地の干ばつ指数が「深刻な」レベルの干ばつを示しており、トウモロコシの大生産国であるフランスとハンガリーでの生産が低迷しているため、今年の輸入は増加させる必要があるかもしれない。

他の主要作物も悪天候に苦しんでいる。フランス、ドイツ、ポーランドがこれらの作物生産のほとんどを占めており、少なくとも過去 10年間で最低の土壌水分レベルがテンサイとジャガイモ生産に重くのしかかっている。

また、EU で最大のヒマワリ生産国であるルーマニアでは、干ばつのレベルが「中程度」に達しており、収穫量が減少している。このため、EU の植物油の輸入需要が高まる可能性がある。







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