2019年8月30日 熱帯暴風雨ポードルによる洪水に見舞われたタイのイサーン地方
台風が多く発生している中、8月27日に発生して、日本には影響を与えなかった台風12号が、タイやベトナムなどに大きな被害を与えたことが報じられています。
海外では、英名の「ポードル （Podul）」として伝えられていますが、これは 8月30日に台風から熱帯低気圧に変わったのですが、それでも、非常に多くの雨と風を東南アジアにもたらしました。
熱帯暴風雨ポードルの進路は以下のようなものでした。
台風12号（ポードル）の進路
・ウェザーマップ
決して、勢力の強い台風ではなかったのですが、タイで少なくとも 5名、ベトナムで少なくとも 6名が、洪水などのために死亡したことが報じられています。
ポードル通過後のタイ東北部の光景
ポードル通過後のベトナム各地の様子
この台風がタイとベトナムを襲った時の勢力は 1000ヘクトバスカルからそれ以下で、通常ならこれほど大きな被害とはならない規模だったのですが、結果として大きな被害が出てしまいました。
なお、現在、台風13号が日本の領域に向かって進んでいますが、気象庁によれば、アジア近海に台風の卵といえる熱帯低気圧が他に 3つもあり、これらが台風になるかどうかはわからなくとも、日本なども荒れた気象の影響を受ける可能性もあります。
2019年9月2日時点の日本周辺の台風と熱帯低気圧
場合によっては、この数日のうちに、台風14号、15号、16号が一斉に誕生する可能性もないではないかもしれません。
この上の図の中の「熱帯低気圧１」は、今回ご紹介したポードルの被災地区であるタイとベトナムにダイレクトに影響を与える可能性もありそうです。日本に影響を与える可能性があるのは、「熱帯低気圧３」ですかね。
そして、アメリカでは、昨日の記事で取り上げました、アメリカに上陸するハリケーンとしては、史上最強クラスのハリケーン・ドリアンが、フロリダ州に近づこうとしています。