2019年3月28日の報道メディアより
ここのところ、自然災害による食糧生産の問題が各地で起きていますが、アフガニスタンでかなり深刻な「食糧危機」が発生していることが報じられています。
この 3月のアフガニスタンは、大洪水が繰り返し発生していまして、それにより、国土の広範囲で大地が荒廃し続けているのです。
2019年3月下旬 洪水に見舞われるアフガニスタンの光景
この続く洪水により、少なくとも 68人が亡くなっていると報じられていますが、そのような直接的な被害と共に深刻なのが、「農作地の荒廃」です。
このような洪水だけでも、農作地はダメージを受けますが、実は、アフガニスタンは、この春以前まで、「深刻な干ばつが続いていた」のです。
下の報道は 2018年7月の英国の報道ですが、昨年までのアフガニスタンの問題は、あまりにも厳しい干ばつと「水不足」でした。この状態は 3年以上続いていたはずです。
2018年7月の英国テレグラフの報道より
少し前までは、見渡す限りの大地がカラカラに乾燥していたアフガニスタンが、今年に入ってからは気象が一転し、その大地は、見渡す限りの「広大な海」となっているのです。
2019年3月2日 アフガニスタンのカンダール地区
上のテレグラフの記事では、「干ばつのために 140万人が援助を必要としている」とありますが、現在繰り返す洪水の中で、援助が必要な人は1千万人に拡大しています。
アフガニスタンの人口は 3500万人ほどですので、いかに多くの人々がこの洪水の影響を受けているかがわかると同時に、現在のアフガニスタンで、どれだけ広範囲の農作地がダメージを受けているかが想像できます。
洪水を発生させ続けているこの異常な気象が収まる予報が特に伝えられていないために、いつまでこのような状態が続くのかはっきりとしない状態となっています。
そして現在、アフガニスタンの周辺にも同じような天候があらわれていて、パキスタンなどでも洪水被害が拡大しています。
春が過ぎた頃には今度はモンスーンのシーズンとなり、最近はモンスーンの地域の範囲が変化していることもあり、場合によっては、中東から南アジアなどの各地で、洪水の連鎖が収まらない可能性もあるのかもしれません。
まさに黙示録的な洪水が世界中に広がっています。