2019年4月21日 米カンザス州で撮影された光学現象スプライト
アメリカの空に出現し続けた高層の放電現象
高層の光学現象に「スプライト」というものがあります。「赤い妖精」と呼ばれることもある赤い発光現象で、上空 50-90キロメートルで発生するものです。
これは空の放電現象のひとつですが、発光現象は 0.1秒以下などの短い時間だけの現象であるために、かつては撮影することはとても難しいものでしたが、最近は、世界中でスプライトそのものが増えているのか、あるいは機器や撮影技術の向上のためのか、スプライトの光景が収められる機会が増えました。
スプライトが正式な空の光学現象として認められたのは 1989年のことで、それまでは存在しないものとされていたものですので、科学的な認識を得た現象としては新しい現象といえます。
数日前の 4月21日から 22日、アメリカのカンザス州で、何度もスプライトが出現した様子が撮影されていました。
これだけ長い期間に、このように数多くのスプライトの光景が記録に残されたのは珍しいことだと思われます。
その光景をご紹介させていただこうと思います。
2019年4月21-22日 米カンザス州で撮影された光学現象スプライト
スプライトも、落雷などの現象と同じく、気象が荒れたときに出現するものですので、世界的に荒れた気候が多くなっている中で、スプライトが撮影される機会もさらに増えていくものと考えられます。