11月19日 スウェーデン・アビスコの夜に
そのような現象が存在することは聞いたことがあっても、実際に見られることは非常に珍しい「夜の虹」が観測されていました。冒頭の写真がその様子で、撮影されたのは、スウェーデンの北極圏に近いアビスコという場所です。
アビスコの場所
・Google Map
しかも、この夜の虹は、写真ではややわかりにくいかもしれないですが、後方にオーロラを伴った光景となっているのです。
虹に「からみつく」かのような位置に緑色の曖昧な光のラインが見えると思いますが、それがオーロラです。
夜の虹の発生原理は、スペースウェザーによれば、昼の虹と同じなのだそうで、昼の虹の光源が太陽であるのに対して、夜の虹は「月の光によって出現する」ものなのだとか。
こう書きますと簡単に出現しそうな響きですが、現実には、夜の虹というものは、ほとんど発生しないようです。
下の写真は、2003年12月に、アメリカで撮影された夜の虹です。
2003年12月8日 アメリカのオレゴン州で撮影された夜の虹
今回のスウェーデンの夜の虹は、「オーロラを伴っている」という点でも極めて稀少な現象であるといえそうです。
満月であることや、湿度などのいくつかの条件が完ぺきに揃う必要がありそうですが、その際には、私たちも夜の虹を見られるときがあるかもしれません。