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オーストラリアに「夏が来ない」:シドニーで過去140年間で最も寒い夏

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全員が長袖を着ている真夏のシドニー。 abc.net.au




 

夏が来ない

南半球のオーストラリアは、今は真夏の季節なんですが、どうやら「夏が来ないままシーズンが過ぎていく」ということになりつつあるようです。

オーストラリアが夏に入った昨年末頃、11月の時点でまだ雪が降っているという、やや異常な気象については以下などで取りあげました。

 

[記事] 夏が来ないオーストラリア。日本でいう7月に入り、まだ雪が降っているという異常
 地球の記録 2022年12月2日

 

その後、季節としては、「真夏」ということになったのですが、昨日のオーストラリア ABC ニュースによりますと、

「最高気温がまだ一度も 30℃に達していない」

ということで、これは、過去 140年間のすべての記録の中で最長だそうです。

この問題は、やはり農作の問題で、「暑いよりも寒いほうが問題が多い」ということはあります。

1993年の日本のコメ不足も、冷夏によってもたらされました。

報道では、オーストラリアの南部は夏らしい夏になっているようなのですが、現状のままですと、今年のオーストラリアの一部の地域では農作物の収穫への影響が決定的になりそうな気配もあり、同国からの穀物を含む農作物輸入の多い日本への影響も気になります。

オーストラリア ABC ニュースの報道です。




 


シドニーで過去140年間で30℃を下回る日が最も長く続いている

Sydney has longest spell of days below 30C in 140 years
abc.net.au 2023/01/11

オーストラリア南部の大部分は、熱波の中にあるが、シドニーは摂氏 30℃を下回る日が、過去 140年間で最も長い期間を記録しようとしている。

クリスマス前のオーストラリアでの記録的な寒波以来、天候は間違いなく、いつもの夏の状況と似てきているというように思いたいが、しかし、シドニーでの 1月10日の最高気温は 26.6℃だった。

これで、30℃を下回る日が 323日連続しており、すでに過去 30年間で最も長く続いたことになる。

シドニーの最高気温は、今週いっぱいまで 30℃を下回ると予測されており、1883年の 339日にわたり 30℃以下の気温が続いた記録以来、30℃を下回る日が少なくとも 327日まで延長されると予測されている。

シドニー気象観測所では、毎年、30℃を超える日が、平均 15.2日あることを考えると、今年のように、30℃に達することなくほぼ 1年を終える可能性があることは非常にまれだという。

地球温暖化の中で、気温が 30℃ に達する日数は、ここ数十年で増加していた。今世紀のこれまでのところ、シドニーでは平均、年間 22日まで 30℃を記録する日数が上昇しており、2017年から 2020年まで毎年少なくとも 30日間は 30℃を超えていた。

シドニーで 30℃を超えた最後の日は、昨年の 2月21日だったが、昨年は、 32℃を超える「猛暑日」の基準を上回る日が 1日もなかった。

昨年は、1859年に記録が開始されて以来、2022年が 32℃以上を記録しなかった初めての年となった

シドニーは 2022年にも、 30℃を超える日が 7日しか記録されておらず、2017年から 2020年までの 30日以上を大幅に下回った。

シドニーが最終的に30℃に達するのはいつなのか

今週を通して東からの風が吹き続けるため、シドニーの最高気温は平年近くになると予測されている。

西風または北風がシドニーを 30℃まで上昇させる可能性がある次の可能性は来週の半ばごろだが、しかし、確実な予測ではない。風のタイミングに依存する。

東風偏差が 2月まで続くと予測されているため、1883年に記録された 339 日間にわたり 30℃に達しなかった記録が更新される可能性もある。







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