2016年12月29日のサンフランシスコのにニュースサイトより
アメリカのサンフランシスコの街で、年末にかけて「異臭が広がる」という報道がなされています。
どんな異臭かといいますと、冒頭の記事の「腐った卵」という形容にありますように、腐臭系の匂いのようです。
原因はわかっていないですが、ふと、このことで少し前の、やはりアメリカ西海岸の出来事を思い出しましたので、それと合わせてご紹介します。
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報道によれば、市民から、匂いについてサンフランシスコ市当局に問い合わせが始まったのは 12月 29日午後 11時頃からで、その後、午前 1時頃まで多数の報告が寄せられたのだそうです。
ロサンゼルスには、大気管理局というものがあるそうなのですが、その大気管理局の調査によれば、ガス漏れなど、原因となる事象は確認されず、その匂いの発生源は、ついにわからないままだったようです。
これが数日前のサンフランシスコの話なのですが、同じような話が、やはり同じアメリカ西海岸で複数回起きています。
2013年2月には、ロサンゼルス近くのサンタモニカで「卵が腐ったような匂い」が街に広がり、2012年9月には、カリフォルニア州の非常に広い範囲で、やはり同じような悪臭が漂っていたことが報じられています。
それらの場所は下のようになります、
サンフランシスコ、ロサンゼルス、サンタモニカの位置
・Google Map
2012年9月のカリフォルニアの異臭は、
・赤く染まるユーラシア大陸最大の川と、カリフォルニアの周囲 100キロに漂う「 9月11日の腐臭」
2012/09/12
などで記事にしました。当時の報道から抜粋しますと、下のようなものです。
南カリフォルニア全域が「腐った匂い」により混乱している
ロサンゼルスタイムズ 2012/09/10
Rotten smell reeks havoc across Southern California
9月9日の朝、サンタクラリタ・メゾジスト教会周辺に漂う「卵の腐った匂い」を、周辺の人びとは教会の下水管が破裂したのかと思ったという。
そして、この教会から東へ 110キロの場所に住むクリス・テイタムさんも、同じ時に強烈な匂いに参っていた。クリスさんによると、「何かがドロドロに腐った匂いがしたのです」と言う。
その朝、結局、南カリフォルニアの多くの地域にこの「腐った匂い」が充満していることがその日のうちにわかった。
当局によると、匂いの原因の有力な説は 160キロ離れたロサンゼルスにあるソルトン湖の魚の大量死によって引き起こされている可能性が高いという。しかし、州の大気管理の当局者たちは、これまでこのような悪臭を経験したことがないという。
通常のソルトン湖での魚の大量死では、この地域まで匂いが来ることはない。
これはその匂いが報告された範囲を考えると、ソルトン湖での魚の大量死で漂う範囲を越えていることもあり、他の原因の可能性が高いです。
そして、これらの異臭の「原因」の可能性のひとつが 2013年に提示されました。
下の報道です。
サンタモニカの悪臭の原因は海底から噴出しているメタンが原因の可能性
KTLA 2013/03/04
ロサンゼルス当局は、サンタモニカに漂う悪臭の原因は、海からのメタンの大量放出によって引き起こされたと推定している。
サンタモニカの火災防護チームがサンビセンテ近くの沖で測定した結果、海中に大量のメタンを発見した。当局は、最近の水温の変化は、海面の下でメタンが放出されたことによってプランクトンや藻類の大量発生が引き起こされたものによるかもしれないと語った。
メタンガスは地殻プレートが移動したことによる地質現象によって噴出されている可能性も考えられるという。
ということですが、この記事に、
> 地殻プレートが移動したことによる地質現象によって噴出されている可能性
という記述があり、そうだとすると、これらの場所は、すべて「サンアンドレアス断層」というアメリカの巨大断層に位置することもあり、そういう意味での「異臭への脅威」という可能性はありそうな気がします。
サンアンドレアス断層
・San Andreas Fault
アメリカ西海岸では、他にもちょっと気になる動きも出ていまして、それも別の機会にご紹介したいと思いますが、どうも、アメリカ西海岸で「何かが進行している」という感じがうかがえないでもないです。