9月6日 ハリケーン・イルマが通過したセント・マーチン島の観光エリア
普段のセント・マーチン島
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史上最強のハリケーンとも言われているハリケーン「イルマ」については、前回の記事、
・「風速時速300キロメートル」:観測史上最強に発達したハリケーン・イルマが、カリブ海諸国に上陸し、週末にはアメリカ本土に
2017/09/07
でふれましたて、現在、イルマは大西洋上をアメリカ本土に向かって進んでいますが、最初にイルマが上陸したカリブ海のいくつかの国や地域の状況が少しずつわかってきています。
最初に上陸したのは、カリブ海の小さな島「セント・マーチン島」で、その景観の美しさから「楽園」的な観光スポットでもありました。
セント・マーチン島の位置
・operationworld.org
ふだんのセント・マーチン島は先ほどの写真にあるような非常に美しいリゾート地でもあります。
下は、イルマが上陸した際のセント・マーチン島の写真です。
9月6日 カリブ海セント・マーチン島
「完全に」といっていいほど、島の各所が破壊されてしまった様子がわかります。
下の動画は、イルマが通過した後に、おそらく観光客の人によって撮影された、ホテル周辺の様子のようです。
https://www.youtube.com/watch?v=-gSTsyQY_9U
こういう廃墟が、延々と広がっているようです。
セント・マーチン島の場所は、9月5日に NOAA (アメリカ海洋大気庁)の発表した、イルマの予想進路図上では下の位置になります。
・NOAA
これを見ますと、セント・マーチン島は「最大の強風域」の真っ只中にあったようです。
カリブ海の他の小さな島々も非常に悲惨なことになっているようで、9月7日の CNN の報道には下のような記述があります。
・アンティグア・バーブーダのブラウン首相は地元放送局の取材に対し、「バーブーダは文字通りがれきと化した」と語った。
・バーブーダ島(人口約1800人)を視察したブラウン首相によれば、被害は全住戸に及んでおり、水道も電話も使えない状況にある。バーブーダ島は90%以上が破壊されたと話している。
・サンバルテルミー島では消防署が高さ1メートルの水につかり、市長公邸も損壊。多数の住宅で屋根が吹き飛ばされるなどの被害が続出した。
・サンマルタン島のホテルにいた女性はCNNの取材に対し、「ヤシの木が折れ曲がっている。一面真っ白で何も見えない」「風が吹きつけて壁が揺れ、がれきが吹き飛ばされる音が聞こえる」と語った。
・ユーチューブに掲載されたシントマールテン島のライブカメラの映像は、暴風が吹き荒れる様子を映し出した後、カメラが破壊されて映像が途切れた。
カリブ海の各地でこのようなことになっているようなのです。
先ほどのセント・マーチン島でも激しい洪水が起きていたことが写真からわかります。
9月6日 セント・マーチン島
ちなみに、この水没している建物はホテルで、いつもは下のような光景を見せてくれている場所でした。
なお、カリブ海のバーブーダ島は「ほぼ居住不可能」になっていると、同国の首相が語ったことが BBC で報じられていました。
時間が経過するにつれて、イルマの被害の尋常ではない規模が明らかになりつつあります。
このハリケーンは、今後さらにカリブ海の各地を通過した後、週末にはアメリカのフロリダ州に上陸する見込みとなっています。
そして、イルマの後にも新しいハリケーン「ホセ」(Jose)が発生しており、イルマとほとんど同じコースを通過していく予想となっています。
カリブ海諸国とアメリカ南東部は、かなり厳しい局面を迎えているようです。