大量死 戦争の時代 異常な現象

遺体安置所職員たちによれば、マウイ島の死者数は480人を超えているが、当局がそれを一切発表しないと地元の人たちが憤っている

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不合理が積み重なるラハイナの大災害

ハワイのマウイ島の火災は、連絡網がある程度復活した後でも、1000人以上と連絡が取れていないことがわかっていました。

マウイ島の火災後、現時点でも住民「1300人」と連絡が取れない状態
2023年8月15日

8月18日までに、マウイ島の当局の公式発表では、111人の遺体が見つかったとされていますが、地元の人々は、「少なくとも 480人以上の遺体が見つかっていることが確認されている」と述べていることをデイリーメールが特報として報じていました。しかも、これは、8月16日前後時点での数字です。

その記事をご紹介したいと思いますが、まあ……そもそも、「山火事がラハイナの街に燃え移った」という発表に関しても、ラハイナ周辺の地図を見ていますと、どうも不思議です

以下は、AP通信が報じていた「火災前(6月25日)」と「火災後(8月9日)の衛星画像ですが、

「ラハイナの周辺には森がない」

ことがわかります。

火災前(左)と火災後(右)の衛星写真の比較

AP

Googleマップで、「山火事が発生して延焼した」とされるラハイナの街の東部の様子(2019年10月撮影)を見ますと、以下のように、背丈の低い草が広がる草原で、ここからあのような強大な火災に発展することができるものなのかどうか(この程度の草原で火災が起きても手前の道路を超えられない)。

ラハイナの街の東端あたりの道路から(右側がラハイナの街のある方向)

Google Map

このあたりは草原ともいえない草原があるくらいにしか見えないのですが、このような場所で発生した野火がひとつの街すべて焼き尽くすというのは、なかなか不合理な話ではあります。

奇妙なことばかりのラハイナの火災ですが、ともかく、犠牲者がとてつもない数になっていることが示され始めています。

デイリーメールの報道をご紹介します。





独占:マウイ島の山火事の死者数は480人に上る。ハワイの遺体安置所職員たちは遺体袋を使い果たしており、生存者たちは愛する人の黒焦げの遺体を自主的に回収する必要があると地元住民が主張した

EXCLUSIVE: Maui wildfires death toll climbs to 480 locals claim, as Hawaii morgue workers run out of body bags and survivors are left to recover the charred remains of their loved ones
dailymail.co.uk 2023/08/18

マウイ当局は、ラハイナを襲った火災での死者数を大幅に過小評価していると地元住民たちがデイリーメールに語った。実際の死者数は少なくとも480人で、遺体安置所の遺体袋が不足しているという。


ラハイナの捜索回収活動中の警察の遺体安置所。

この数字は公式の数 111人の 4倍であり、捜索と回収作業が遅々として進んでいないため、犠牲者の親族の中には愛する人の遺体を自分たちで発掘することになっている人たちもいる。

マウイ島のリチャード・ビッセン市長は 8月15日、捜索が行われたのは被災した町のわずか 25%だったと述べたが、その数字は 8月19日までに 85%に増えると予想している。

しかし、デイリーメールが 8月16日に撮影した写真には、まだ捜索されていない数百台の車や乗り物が写っていたが、検査されたことを示すオレンジ色のX印が付けられたのはほんの一握りだった。

捜索が終わった車両や建物にはオレンジで「X」がマークされる

マウイに 5年住み、燃え尽きた住民を助けるために過去 2週間ラハイナで捜索ボランティアをしているアリセン・メディナさん(24歳)は、(当局の)作業は遅すぎると言う。インタビューで彼女は次のように語った。

「住民の人々は自分たちで回復に取り組んでいます」

「ここマウイ島で少なくとも 480人が死亡していることが知られていますが、なぜ当局がそう言わないのか理解できません。 DNA 鑑定か何かが関係しているのかもしれませんが」

「捜索の最初の夜か、2日目の夜までに遺体袋が枯渇しました。結局、一部の遺体をアメリカ本土へ輸送しなければならなかったことは知っています」

アリセンさんは、回復のプロセスが遅いため、家族 4人を失った彼女の友人を含め、家族が愛する人の黒焦げの遺体を自分たちで見つけなければならなくなっていると語った。

「 100%、十分なことが行われていないため、住民の方々は自分たちでそれを行っています。政府も救援団体も何もしていないのです」

彼女はさらに、以下のように述べた。

「私たちには何が起こっているのかを知る権利があります。FEMA(※ アメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁)は回復プロセスを支援するためにここに来ているはずですが、私たちは FEMA の姿を見ていません」

「ラハイナはいくつかの軍事基地があるオアフ島からわずか 160マイルです。なぜこんなに反応が鈍いのでしょうか? なぜ何も行われないのですか?」

アリセン氏はまた、マウイ島の緊急サイレンを鳴らさない決定を下した救急サービスの責任者、ハーマン・アンダヤ氏を激しく非難した。アンダヤ氏は、緊急サイレンは火災ではなく津波に関係している(ため鳴らさなかった)と記者会見で語っている。

アリセン氏はこう語る。

「なぜ彼らはサイレンを鳴らさなかったのですか? サイレンは津波だけを対象としたものではありません。マウイ当局のウェブサイトにアクセスすると、火災やその他の災害、あらゆる危険な事象を対象としていると書かれているのです」

「彼の言ったことはとても不快で失礼です」

アリセン氏の証言を裏付ける他の話も、サウスウエスト航空の客室乗務員サラ・トロストさん(30歳)が TikTok に投稿した動画で明るみに出た。8月14日に空港からホテルまでシャトルバスを運転してくれたパートタイムの遺体安置所職員との会話の詳細を共有したのだ。

トロスト氏は、その遺体安置所職員は、アリセン氏の主張通り 480人の死亡を確認しており、当局がこれまで実際にラハイナの 13%しか捜索していないことも彼女に伝えたと述べた。

ボランティアで捜索活動を行っている遺体安置所の職員も、多数の遺体を発見したと述べ、その多くは幼い子供を含む家族で、自宅でお互いの腕に抱かれて亡くなっており、炎から逃れることができなかったと付け加えた。

「彼は、子供、幼児、そして母親と子どもたちが抱き合っている遺体を数多く見つけました。想像を絶する光景です」

遺体安置所職員は、「全部骨だ。そこで灰と一緒に骨をつかみ、遺体袋に入れている。島には遺体安置所にもうスペースがないので、遺体袋を入れるコンテナで輸送している」と述べたという。

遺体の多くは火災により身元が分からないまま放置されており、当局は依然として 1,000人以上の行方不明者がいると発表している。

アリセンさんは、地元住民が悲しみに暮れる機会が得られるよう、支援と復興活動が加速されることを望んでいるが、世界中からのあふれんばかりの同情が再建プロセスを通じて継続的な支援につながることを期待しているとも述べた。

彼女はこう述べる。

「今はたくさんの支援を得ていますが、道のりは長いでしょう」

「私自身は被害者ではありませんが、できる限りのことをしたいと思っています」







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