若い人たちがなぜ中心に
ヨーロッパで、2021年 - 2022年から突如して始まった「超過死亡の増加」については、 In Deep の記事などでご紹介したことがあります。
それ自体が問題といえば問題なのかもしれないですが、最も大きな点として、
「若い世代の超過死亡が特に増加している」
ということでした。
以下の記事などで取りあげさせていただいています。
[記事] 超過死亡率データを見て思う緩慢に進む子どもたちのジェノサイド
In Deep 2022年8月25日
以下は、この記事に載せました EU の超過死亡の公式データの中の「 0-14歳の超過死亡率の推移」です。
EU の 10歳から14歳の過剰死亡数の推移
indeep.jp
これは、今年の夏頃の第 30週くらいまでのデータですが、EU の公式統計であるユーロモモの最新のデータを見ますと、その後も増加しており、この 8月までのデータでの超過死亡が 700件程度だったのに対して、2022年第45週では「1,009件」に増加しています。
これは、2021年の 5倍ほどの超過死亡率に相当しますが、この第 45週頃は、もちろん欧州のコロナの流行は収まっていた時期ですし、インフルエンザなどの感染症もまだ流行していない時期です。「普通で考えれば、過剰死が起きる理由がない」という中で、現実としての過剰死が起きています。
そして、データは、現時点でも、子どもや若い人たちの超過死亡が収まっていない現状が示されているといえます。
理由の推測は書きません。
確定的だからです。
そんな中で、最近のイギリスの国家統計局のデータからおこされたグラフを見ました。
10歳から 14歳まで、コロナワクチンの接種について、
・未接種
・1回だけ接種
・2回接種
・3回目のブースターまで接種
で死亡率をまとめたデータとなります。
グラフは以下の通りです。
もはや比較にもならない凄惨な状況が示されていますが、未接種とワクチン3回接種の子どもを比較しますと、以下のようになります。
コロナでの死亡 (人口10万人あたり)
・未接種 0.31人
・三回接種 41.29人
(133倍)
コロナ以外での死亡
・未接種 6.07人
・三回接種 247.73人
(41倍)
すべての死因
・未接種 6.39人
・三回接種 289.02人
(45倍)
このような「最も死亡しにくい若い年齢」の世代が 10万人あたり 290人のペースで亡くなっているというのは、かなりの事態なのかもしれません。
この公的な調査がなされるという話も聞いたことがないです。
日本ではどうなのですかねえ。
まさか、こんなことになっていることはないとは思うのですが。
なぜ若い世代のほうが影響を受けているのかは不明ですが、In Deep では、たまに「胸腺」というもののことを書かせていただくことがあります。
[記事] 日本の若い人たちの「胸腺」は、この二年半で回復不能なまでに萎縮してしまったのではないかと、ふと思う現在のコロナデータ
In Deep 2022年7月17日
この胸腺は、子どもと若い人たちの免疫に最も重要な器官といえますが、そこに対しての何らかの作用があるものなのかもしれません。
結局のところ、それは何ともわからないです。
いずれにしても、現状のデータを見ていますと、若い世代の超過死亡は今のところ収まる気配が見えていません。